肢体不自由児の教育
 Education for Children with Physical Disabilities
 担当教員:池田 彩乃(IKEDA Ayano)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):肢体不自由特別支援学校の教員経験がある教員が、その経験を活かして今日的な課題(自立活動の指導、個別の指導計画の作成等)について講義・演習を行う。
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地域教育文化学部児童教育コース  科目区分:発展科目 
【授業の目的】
肢体不自由児に対する教育への理解を深めるため、障害特性に関する基礎的な知識を得るとともに、肢体不自由児教育の歴史、制度、教育課程、指導の実際についての理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
①肢体不自由児(関連する他の障害種を含む)の障害特性や配慮事項に関する事項について理解し、説明することができる。【知識・理解】
②肢体不自由児の障害特性をふまえた個別の指導計画を作成することができる。【技能】
③肢体不自由児教育に関する今日的な課題について、協議することができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
肢体不自由、特別支援教育、教育課程、個別の指導計画

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:51~75%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この科目は、特別支援学校教諭一種免許状(肢体不自由領域)に関連する科目として、肢体不自由児や関連する障害種の障害特性や配慮事項、指導についての基礎的な知識、個別の指導計画作成に関係する知識や技術を身に着けるものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
授業ごとに資料を配布(WebClassに掲載)し、資料に沿って講義を進める(対面)。講義内容によって、映像を用いた事例検討や演習、グループディスカッションを行う。
・日程
1.肢体不自由の定義
2.肢体不自由児の障害特性と配慮事項
3.特別支援教育の変遷と肢体不自由教育の位置づけ
4.肢体不自由教育の歴史
5.肢体不自由教育における教育課程と関連法規
6.重度・重複障害児の障害特性と配慮事項
7.肢体不自由と関連する障害の障害特性と配慮事項
8.個別の指導計画と個別の教育支援計画の定義や関連法規
9.個別の指導計画と個別の教育支援計画の作成手続き
10.事例を通した個別の指導計画の作成
11.個別の指導計画と個別の教育支援計画の実際と課題
12.肢体不自由児に対する教科指導
13.肢体不自由児に対する自立活動の指導
14.肢体不自由教育に関する現代的な課題
15.講義のまとめと確認

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
(講義)配布資料を参考に、講義内容を記録するなどして内容の理解に努めてください。(演習)グループディスカッションでは、与えられた課題について各グループで協議、発表します。積極的にディスカッションに参加するよう心がけてください。(演習)事例をあげて個別の指導計画の作成を体験してもらいます。個別の指導計画の意義や作成手順について、各自で理解を深めてから演習に参加するようにしてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課します。授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
①準備学修に必要な学修時間の目安は以下のとおりです。毎回の講義テーマに該当する先行研究や学習指導要領、法令等を収集し、目を通しておいてください。3時間/週
②講義で習った内容に関連することを自ら図書館やインターネットを用いて調べ、理解を深めてください。1.5時間/週

【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した肢体不自由教育に関する基礎的な概念や用語について正しく理解していることを合格の基準とします。
・方法
期末テスト60%、提出物(演習のまとめやミニレポート等)や授業参加点40%の配分とします。ただし,授業の出席が2/3未満の場合は評価の対象としません。

【テキスト・参考書】
「肢体不自由教育 (特別支援教育をつなぐ Connect & Connect2)一木薫(編著),北大路書房」を使用します。他に、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領および特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 総則編、各教科等編、自立活動編はいつでも確認できる状態にしておくことが望ましいです。

【その他】
・学生へのメッセージ
授業内容は肢体不自由とその関連領域に限られますが、障害理解や特別支援教育の理念について学ぶという積極的な姿勢で授業に参加してください。授業中に疑問に思ったことや理解できなかったことについては、適宜質問してください。
・オフィス・アワー
授業時間外に質問に答える「オフィス・アワー」を池田(彩)研究室(地域教育文化学部3号棟5階503)において、金曜日の12:00~14:00の間に設けます。事前にWebClassから連絡をしてください。

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