【授業の目的】
19世紀後半から20世紀前半まで（明治から昭和初期まで）の文学作品をおもな対象としながら、「故郷」意識を観点に、日本の近代文化についての知識と理解を深める。
【授業の到達目標】
1．近代化と「故郷」意識について説明できる。
2．時代・社会的な背景と関連づけて作品を解釈し、説明することができる。
3．自ら観点を設けて文学テクストを読み解き分析することができる。
【授業概要（キーワード）】
日本文学 近現代文化史 言語文化 故郷
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
A-2．小レポート等により、事前学習（下調べ、調査等含む）が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。：1～25％
A-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。：1～25％
【科目の位置付け】
中・高教員免許状（国語）取得のための選択科目 教科に関する専門的事項（国語）
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行う。
授業で使用する資料を事前配布するので、あらかじめ読んでくることを前提に進める。
・日程
1 ガイダンス
2 日本の近代化と故郷意識（1914年） （課題）小論文
3 明治の故郷意識 帰省物語という定型
4 国木田独歩「帰去来」1
5 移民史概説 外地への移動
6 国木田独歩「帰去来」2
7 夏目漱石「満韓ところどころ」
8 大正・昭和の故郷意識 林芙美子「放浪記以前」1
9 林芙美子「放浪記以前」2
10 林芙美子「放浪記」冒頭
11 故郷意識のメディア論
12 故郷喪失の意識と近代「文学」
13 坂口安吾「文学のふるさと」
14 宮沢賢治「ポラーノの広場」と地域
15 まとめと課題
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
次回授業で用いる資料をあらかじめ読んで課題に回答したうえで授業に臨む。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
授業で用いる資料を読み、課題に回答する。
最終レポートの対象作品と考察の観点を自分で決めて、図書館等を活用して自分の立てた観点に必要な事柄を調べ、論文形式でレポートにまとめる。
【成績の評価】
・基準
近代における故郷意識について説明できる。
作品本文の読解にもとづいて理解し、的確に理解できているか。
自分で調べたことにもとづいて発表し、論文形式でレポートが書けているか。
・方法
1. 授業課題(60%:目標1・2)
2. 最終レポート(40%:目標1・2・3)
※ 最終レポートが未提出の場合は不合格とします。
【テキスト・参考書】
資料を配付
【その他】
・学生へのメッセージ
日本の近代文学を特定の文化史的観点（故郷意識）から理解する講義内容です。
日本の近代文学についての基礎知識が必要です。科目「日本文学史概説」を既修得であることがのぞましい。
授業の内容を参考に、自分で選んだ作品について近代における故郷意識という観点から論じる最終レポートがもっとも大事な課題です。
・オフィス・アワー
研究室：地教2号館538
水14:30-17:00
メール、webclassのメッセージ等で問い合わせてください。
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