日本史概論
 Introduction to Japanese History
 担当教員:大喜 直彦(DAIKI Naohiko)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
テーマは、「日本の歴史を学ぶ」である。主に日本国の成立を学ぶことにより、日本とは何かを正しく理解し、専門的研究における基盤的知識の獲得を目的とする。

【授業の到達目標】
・本講義により、日本国の成立過程が理解できる。
・日本史の考察に必要な基本的及び専門的概念、用語が理解できる。
・日本列島の歴史を多様な視点から探ることができる。
・過去の歴史から諸教訓を学ぶとともに、受け継がれてきた伝統や歴史的遺産を尊重する力を身に着けることができる。
・中学校社会科および高等学校地理歴史科担当教員として必要な専門的知識を理解できる。



【授業概要(キーワード)】
日本論、時代区分、政治史、文化史、東西の日本、天皇

【科目の位置付け】
専門教育科目のなかの発展科目に属している。特にみずからの特性や適正、興味に応じて選択できる科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
10.人や国の不平等をなくそう
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
・日本列島上に成立した日本国を、古代から近現代という区分にしたがい、広い視野に立って総合的に検討する。・
・身近な歴史を、考古学・民俗学・歴史地理学・文化人類学などの成果を活用し、様々な資料を援用しつつ大きな歴史の流れの中に位置づけながら考察する。
・歴史研究の成果と高校までの日本史学習との関係に留意する。代表的な研究法や基礎的な資料・史料の読解から豊かな日本史像を探る。
・講義形式だが、各テーマ毎の配布資料を読解し共感を得ながら理解を深める。なお、講義実施における環境、受講人数、興味関心、進捗などの各状況により多少の変更もありえます。

・日程
第1回 オリエンテーション
第2回 日本史を学ぶための論文を輪読 (1) 歴史学とは
第3回 日本史を学ぶための論文を輪読 (2) 時代区分
第4回 古代から中世へ(1) 「日本国」の国号と「天皇」号
第5回 古代から中世へ(2) 「日本」という意味
第6回 中世(1) 日本国の支配領域
第7回 中世(2) 鎌倉幕府の成立
第8回 中世(3) 関西と関東
第9回 中世から近世へ 乱立する小国家~戦国時代の大名領国~
第10回 近世(1) 統一される日本国~近世的平和~
第11回 近世(2) 幕藩体制
第12回 近世(3) 庶民の暮らし
第13回 近世から近代へ 明治新政府の誕生
第14回 近現代 戦争の時代
第15回 まとめと定期試験あるいはレポート提出

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義で習った内容に関連することを自ら図書館やインターネットで自分なりに調べて、理解を深める努力が不可欠です。自分でも概説書などを読み、知識や理解度の深みをつけること。講義であるが、受け身とならず、積極的に質問してほしい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
自分でも概説書などを読み、知識や理解度の深みをつけること。歴史の具体的なものに触れるためにも、みずから博物館や美術館にも足を運んで見聞を広めること。

【成績の評価】
・基準
日本の歴史について、日本国の成立過程やその特徴を概括的に理解できているかで判断する。

・方法
以下の評価の観点に則り総合的に評価する。
 ・定期試験あるいはレポートの結果(80%)
 ・授業中の質問や課題などに対応している(20%) 

【テキスト・参考書】
参考書:吉村武彦など『日本の歴史1~9』(岩波ジュニア新書)、網野善彦『日本とは何か 日本の歴史〈00〉』(講談社学術文庫)、網野善彦『日本社会の歴史』上・中・下(岩波新書)。その他の参考書は、授業中に適宜指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
・日本国の成立を中心に解説したが、その中で興味あるテーマがあれば、自分で関係著書を調べてみること。専門領域に入る際の予備学習となる。
・連絡は、Webclassを通じて行うので、頻繁に確認をすること。

・オフィス・アワー
オフィスアワーについての詳細は、講義時に説明する。相談場所は基本的に大喜研究室で行う。

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