【授業の目的】
人文地理学の幅広い研究領域のなかから都市地理学をはじめ産業,経済の地理学,歴史地理学など主要な研究分野の位置づけを確認する。その上で,都市の成立,立地と機能,都市の内部構造などをめぐる都市地理学とその周辺諸科学の成果や基礎的な理論を理解する。あわせて,山形県内の都市を主たる素材として日本についての自然,社会環境を含む基本的な地誌的知識を獲得する。
【授業の到達目標】
(1)地理学的思考法(事象の空間的側面に注目すること,事象を自然環境を含めて地域的・地誌的に理解しようとすること,事象を空間的マルチスケールで理解しようとすること)の基本を理解できる。 (2)地理学領域のうち都市地理学や産業,経済地理学,歴史地理学を中心に地形学と気候学を含めて,その基本的知識や地理情報の表現手法を習得する。 (3)授業の受講や現地巡検を通じて,山形や他の都市,地域への関心が高まる。
【授業概要(キーワード)】
人文地理学,都市地理学,歴史地理学,地誌学,山形,GIS(地理情報システム)
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
海外と日本について学び,地域における異文化間交流に貢献できる能力を獲得する(カリキュラムポリシー)。 教員の免許状取得のための必修科目 教科に関する科目 ・地理学(地誌を含む。) (中学校社会)・人文地理学及び自然地理学(高等学校地理歴史)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
11.住み続けられるまちづくりを 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
本授業は,担当教員による講義を中心とするが,一部,市街地巡検や主題図作図体験など実践形式の回も含まれる。
・日程
第1回:オリエンテーション-地理行列- 高校までの地理と地理学,地理学の中の都市地理学の位置づけについて把握する 第2回:城下町とその変容(1) 近世城下町の成立とその地理的特徴(地形利用と空間構成) 第3回:城下町とその変容(2) 城下町山形の地理的特徴(地形利用と空間構成)について 第4回:山形県内のその他の城下町と宿場町・街道 第5・6回:山形市街巡検(山形市街に見る霞城城下と県都,旧街道の姿) 第7回:生産業の地理1(農業の立地理論) 第8回:生産業の地理2(工業の立地理論) 第9回:商業・流通の地理(社会経済と流通構造の変化) 第10回:市街地拡大と都市-DID:人口集中地区の形成 第11回:都市周辺の宅地開発(仙台都市圏と日本の宅地開発,山形都市圏の宅地開発) 第12回:都市の順位・規模法則・中心地理論 第13回:都市の開発と災害 第14回:地理情報システム(GIS)を学ぶ 第15回:地理情報システムを用いて主題図作成を実践する
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
事前に配付された資料を予め読んで授業に臨み,受講ノートを作成する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配付された資料とノートをもとに復習する。参考資料の配布がある際はその内容についても把握し,ともにノートに整理する。
【成績の評価】
・基準
授業後のリフレクションペーパーや期末レポートから,以下の点の理解や独自の工夫がみられたか。 ・地理学的思考法の基本の理解 ・都市地理学の基本的内容の理解 ・山形の都市・地域,その他の地域への関心
・方法
・授業内容の理解に関するリフレクションペーパー(授業後の小レポート)(60%) ・授業内容の応用に関する期末レポート(40%)
【テキスト・参考書】
テキストは設定しない。 講義資料の他,参考資料がある際は適宜,授業時に配布する。
【その他】
・学生へのメッセージ
高校で地理を選択しなかった学生でも理解できる講義です。主たる事例地域である山形出身でない学生でも理解できる講義です。
・オフィス・アワー
金曜 18:00-18:40 授業で周知するメールアドレスに連絡してください。
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