解析学概論
 Introduction to Analysis
 担当教員:坂口 隆之(SAKAGUCHI Takayuki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
解析学を概観し,関数の微分と積分について学ぶ.主に1変数関数を題材として,微分と積分の概念について理解を深め,計算技術の修得をする.

【授業の到達目標】
数学教員として地域の教育を担うために必要な以下の専門的知識・技能を修得することを目標とする.
(1)極限の概念を理解し,極限を求めることができる.
(2)1変数関数の導関数および高階導関数を求めることができる.
(3)1変数関数のテイラー展開を求めることができる.
(4)1変数関数の極値や最大・最小を求めることができる.
(5)1変数関数のグラフの概形を描くことができる.
(6)基本的な1変数関数の積分を求めることができる.
(7)図形の面積,曲線の長さを求めることができる.
(8)複素数の基本的な演算とその図形的な意味を理解できる.

【授業概要(キーワード)】
微分の定義と基本法則,合成関数の微分法,逆関数の微分法,初等関数の微分の計算方法,微分の応用,積分の定義と基本法則,部分積分と置換積分,積分の計算方法,積分の応用,複素数平面

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
児童教育コースの「発展科目」であり,他の数学関連科目の基礎となる科目である.
また,中学校教諭・高等学校教諭一種免許状(数学)取得のための必修科目である.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
概念の説明,計算方法の説明,計算練習,総合的な演習をおこなう.なお,説明は板書を中心とする.適宜,理解を確認するための質問をする.
・日程
第1回:数列と関数の極限,関数の連続性
第2回:微分係数,導関数
第3回:合成関数の微分,逆関数の微分,媒介変数による微分
第4回:初等関数の微分
第5回:高階導関数,テイラーの定理
第6回:関数の極値とグラフの概形
第7回:不定積分と定積分
第8回:置換積分,部分積分
第9回:初等関数の積分
第10回:広義積分
第11回:図形の面積,曲線の長さ
第12回:複素数平面,極形式
第13回:ド・モアブルの定理,複素数と図形
第14回:多変数関数と微分積分
第15回:試験とその解説

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
単なる暗記で済ませずに,自分の頭を使って理解に努めること.不明な点はそのままにせず,質問をすること.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
板書の内容を中心として,理解できるまで繰り返し学習する.また,演習問題は確実に解けるようになるまで,繰り返しトレーニングする.数学Ⅲを履修していない学生は,数学Ⅲの教科書や参考書で予習してくることが望ましい.

【成績の評価】
・基準
以下の観点で,演習や課題を取り入れつつ,主に試験の結果によって総合的に判断する.
・基本的な関数の微分・積分の計算技術を習得している.
・微分法と積分法の概念を理解し,関数や計量の問題に応用することができる.
・複素数の図表示と基本的な演算を習得している.
・方法
受講態度(20点)と試験(80点)の合計点によって評価する.

【テキスト・参考書】
事前にテキストとして指定するものはないが,授業進度,学生の理解に合わせて,適宜,指定する.また,参考図書は講義の際に紹介する.

【その他】
・学生へのメッセージ
高校で数学Ⅲを学んでいない学生にも理解できる講義を心掛ける.理解できない場合は質問をすること.
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は坂口研究室(地教2号館4階433)において,原則,金曜日の15:00~16:00とするが,これに限らず在室している時は随時対応する.確実に面談したい場合は事前に予約をすること.

21214080-2025-08-22600