【授業の目的】
統計学の基礎とそれに基づくデータ解析の基本を学ぶことをテーマとする．
【授業の到達目標】
数学教員として地域の教育を担うために必要な以下の専門的知識・技能を修得することを目標とする．
（１）観測されたデータを適切に記述し，データの傾向を読み取ることができる．
（２）母集団と標本の概念を理解し，確率分布に関する基本事項を正しく理解できる．
（３）推定と検定の考え方を理解し，代表的な手法を用いたデータ解析を行なうことができる．
【授業概要（キーワード）】
統計データのグラフ表現，代表値，散らばりの尺度，代表的な確率分布，母集団と標本および標本分布，点推定，区間推定，仮説検定
【学生主体型授業（アクティブラーニング）について】
D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：1～25％
【科目の位置付け】
児童教育コースの「発展科目」であり，３年次開講「多変量解析」の前提知識を学ぶ科目でもある．
また，中学校教諭・高等学校教諭一種免許状（数学）取得のための選択科目である．
【SDGs（持続可能な開発目標）】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
板書をしながら解説する．適宜，理解を確認するための質問をする．また，演習の時間を設ける．
・日程
第１回：統計の役割，統計ソフトウェア，統計グラフ
第２回：代表値
第３回：散らばりの尺度
第４回：散布図，クロス表，相関係数，単回帰
第５回：母集団と標本，母数
第６回：代表的な確率分布（二項分布，ポアソン分布）
第７回：代表的な確率分布（正規分布，指数分布）
第８回：標本分布，中心極限定理
第９回：母平均の点推定
第１０回：母平均の区間推定
第１１回：仮説検定の一般論
第１２回：平均の検定
第１３回：平均の差の検定
第１４回：カイ二乗検定
第１５回：期末試験とその解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
単なる暗記で済ませずに，自分の頭を使って理解に努めること．不明な点はそのままにせず，質問をすること．
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
板書の内容を中心として，理解できるまでじっくり考えながら，繰り返し学習する．また，演習問題は確実に解けるようになるまで，繰り返しトレーニングする．
【成績の評価】
・基準
以下の観点で，演習や課題を取り入れつつ，主に試験の結果により総合的に評価する．
・データに対して適切なグラフ表現や代表値の計算をおこない，データの傾向を読み取ることができる．
・母集団と標本の違いを理解できる．
・標本分布，推定，検定の概念を理解できる．
・推定と検定の基本的な項目を理解し，代表的な手法をデータ解析において適用できる．
・方法
受講態度（２０％）と筆記試験（８０％）の合計点によって評価する．
【テキスト・参考書】
事前にテキストとして指定するものはないが，授業進度，学生の理解に合わせて，適宜，指定する．また，参考図書は講義の際に紹介する．
【その他】
・学生へのメッセージ
「解析学概論」，「解析学基礎」，「確率・統計概論」を履修しておくことが望ましい．
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は坂口研究室（地教２号館４階４３３）において，原則，月曜日の１５：００～１６：００とするが，これに限らず在室している時は随時対応する．確実に面談したい場合は事前に予約をすること．
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