【授業の目的】
生命発祥の舞台である海洋には、現在全水生動物種の90%以上が生育しており、とりわけ有櫛・毛顎・半索・棘皮・原索の各動物門に属する動物は全て海産である。また、海洋生物の生息環境は、沿岸部から外洋の海底に至るまで極めて変化に富んでいる。この実習では、海洋生物圏における多様な生物群集と生息環境のうち、岩礁海岸及び浅海底の生物を取り上げ、それらの発生、生態、及び形態を直接生物の住む現場で身につける。
【授業の到達目標】
海洋生物圏における多様な生物群集と生息環境のうち、岩礁海岸及び浅海底の生物について、それらの発生、生態、及び形態を説明できる。
【授業概要(キーワード)】
ウニの発生、カキの発生、ヒトデの形態、浅海底・藻場・岩礁の生物たち
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
【科目の位置付け】
中学校理科教員免許状や高等学校理科教員免許状の取得を目指している場合には、この授業の履修を是非勧めたい。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 14.海の豊かさを守ろう
【授業計画】
・授業の方法
担当教員の説明や提示資料をもとにして、各自がまたはグループで実習の作業を行なう。下記の現地実習は東北大学大学院生命科学研究科附属 浅虫海洋生物学研究センターの教員3名のご指導により実施する。
・日程
①:キタサンショウウニの配偶子の観察 ②:キタサンショウウニの受精と発生観察 ③:マガキの配偶子の観察 ④:マガキの受精と発生観察,⑤:それらのスケッチ ⑥:ヒトデの行動と外部形態の観察 ⑦:ヒトデの解剖 ⑧:ホタテガイの行動と外部形態の観察 ⑨:ホタテガイの解剖,⑩:それらのスケッチ ⑪:浅海底および藻場の生物採集 ⑫:浅海底および藻場の生物の分類と同定 ⑬:岩礁性付着生物群集の調査と採集 ⑭:岩礁性付着生物の分類と同定 ⑮:岩礁性付着生物群集の構造解析 ※実習内容は天候や発生状況により変更となることがあります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
配布資料の理解に加えて、必要事項や気づいた点をノートに筆記するなどして内容の理解に努めてください。実習内容によっては数名のグループで行うことがありますので、他者に配慮した行動を心掛けてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配布資料や自身で作成したノートを見直すなどふりかえりが重要となります。科目「生物学実験」等を通じて顕微鏡の使い方に慣れておいてほしいです。
【成績の評価】
・基準
岩礁海岸及び浅海底の生物の発生、生態、及び形態の詳細が理解できていることを合格基準をとする。
・方法
〇スケッチ及びレポート:100点満点 実習終了後、直ちにスケッチ及びレポートを提出する。そして、その提出物の内容を100点満点で採点する。なお、実習時の学習態度が悪い場合は、そこから減点することがある。
【その他】
・学生へのメッセージ
夏季休業中に集中(8/1~8/7の6泊7日)で実施する。実習場所は東北大学大学院生命科学研究科附属浅虫海洋生物学研究センター(青森市)で、宿泊は同センターの宿舎を利用する。実験室での実習の他、海での採集及び調査があるので、健康管理には十分留意すること。なお、5月末頃に本実習の説明会を開くので、履修希望者は必ずこの説明会に出席すること。最大受講可能な人数は12名程度なので、履修希望者がそれを越えた場合は抽選等で決定する。(履修登録をしただけでは受講可能とならないので注意すること)
・オフィス・アワー
質問があれば世話教員(滝澤)の研究室(地教2号館5F)でいつでもお待ちしています。確実に面談したい場合は、事前に連絡ください。連絡先は説明会等でお知らせします。
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