【授業の目的】
岩石・鉱物・宝石・隕石・化石を実際に手に取って観察して、化学的・物理学的に考察し、惑星の進化や歴史について理解を深める手法を身に着ける。野外授業では、自然科学における野外調査の基本と安全確認について学習する。
【授業の到達目標】
岩石薄片を作ることができる【技術】 顕微鏡を活用して岩石や鉱物を観察し、それぞれの物理的な特徴を把握できる【知識・理解】 地学の教材についての実験および観察ができる.【技術】
【授業概要(キーワード)】
地学教材,地学実験、岩石学実験、岩石鉱物記載法,天体観測
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:51~75% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
中学校・高等学校教諭一種免許状取得のための科目(教科に関する科目).地学分野の教材についての実験および観察を行いながら基礎的知識を身につける.
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
野外巡検,調査法の説明および室内実験(岩石薄片作製,偏光顕微鏡観察,野外調査データのまとめ方等)を行う. なお、野外巡検の場所は変更する場合があります.
・日程
第1回 鉱物の物理学実験(劈開、屈折、蛍光、硬度) 第2回 岩石・鉱物の標本製作 第3回 砂の標本づくり 第4回 地質図。衛星画像の使い方、岩石・砂の観察と地質図の比較 第5回 偏光板・偏光顕微鏡の基本 第6回 偏光顕微鏡観察実験(火成岩) 第7回 偏光顕微鏡観察実験(変成岩) 第8回 偏光顕微鏡観察実験(堆積岩) 第9回 岩石・鉱物についてのプレゼンテーション 第10回 野外巡検または博物館見学 第11回 岩石切断と断面研磨 第12回 天体望遠鏡の使い方、ダジックアース、星空教材写真撮影技法 第13回 情報地球科学基礎;Hi-net/K-net地震情報 第14回 山形の自然に関してのプレゼンテーション・討論 第15回 地球システム学としての総説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
汚れても良い格好とタフな靴で受講すること。実験中は結果を全て記録しながら受講すること。岩石の研磨では相当汚れるので汚しても良い服(例:白衣やビニールカッパ)とマスク(粉塵吸わない為)が必要(必要に応じて防塵眼鏡があると良い)。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習・復習に必要な学修時間は、それぞれ1時間/週です。結果は、各回ごとにデータを整理しておくこと.室内実験の作業や観察も,次回の授業に確実にすすめるよう行ってください.時間外の作業やまとめを行っていくことが大事です。
【成績の評価】
・基準
各実験で,自らの観察に基づいた記載や解析ができているか,また実験・観察に基づいて自ら課題を設定して発表できているかについて評価する.
・方法
レポート報告または発表(90%)に基づく。自分の観察に基づいて論理的に説明できていることが求められる。授業中課題(10%)は、授業中のワークシートまたは実験ノートの記載を評価する。
【テキスト・参考書】
① 黒田 吉益, 諏訪 兼位 (1983). 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』, 共立出版. *岩石学において学部生から大学院生まで使用できる偏光顕微鏡観察の名著。 ② 松原聰 ほか (2021). 『図説 鉱物の博物学 第2版』, 秀和システム;*岩石と鉱物について細かく記載され,地球科学の基本的な解説も充実している。 ③ 萩谷 宏ほか (2022). 『新版 岩石・鉱物・化石 DVDつき (小学館の図鑑NEO 18)』, 小学館;*博物館や大学が所有する岩石・鉱物・化石の写真が豊富で老若男女問わず学べる。 ④ Alessandro Da Mommio (2006~). 『Thin section』, http://www.alexstrekeisen.it/english/ *多様な鉱物薄片写真を見る事ができるWebサイト(言語:英語又はイタリア語).
【その他】
・学生へのメッセージ
岩石・鉱物・化石などを通じて地球の自然を科学する事の楽しさを一緒に学びましょう。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を竹林研究室(地域教育文化学部2号館)において、平日午後に16:00~17:00に設けます。なお授業、会議、学会出張・地質調査等で不在もありますので、事前にメールで連絡をお願いします。連絡先は初回の授業でお知らせします。
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