【授業の目的】
日本の近代文学を歴史的な観点から理解する。19世紀後半以後(明治以後)のおもな文学作品を対象とする。近代化する社会のなかで、文学という文化領域では、言葉によって、何を・いかに表現してきたのかを理解する。
【授業の到達目標】
1. 近代文学のおもな作品を読み、基礎的知識を身につける。 2. 作品の多様性を知るとともに、読み解くための視点を理解する。 3. 自ら調べ、考察したことを口頭・論述によって表現する。
【授業概要(キーワード)】
日本文学 近現代文化史 言語文化
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
中・高教員免許状(国語)取得のための選択科目 教科に関する専門的事項(国語)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行う。テキストや配付資料で、背景を含めて作品の概要を知るとともに、作品の一部を読解しながら自分で読んでみるための手がかりとする。
・日程
1 ガイダンス(講義計画、進め方、評価):日本の近代史と文学 2 近代文学の黎明記(1890-1900)1 言文一致と小説 3 近代文学の黎明記(1890-1900)2 小説に描かれた社会層 4 近代文学の成立期(1900-1920)1 自然主義と〈家〉 5 近代文学の成立期(1900-1920)2 〈私〉の表象 6 世界大戦の戦間期(1920-1940)1 アヴァンギャルドからプロレタリア文学へ 7 世界大戦の戦間期(1920-1940)2 モダニズム文学と都市文化 8 近代文学と映画 9 戦中から高度成長期(1940-1960)1 戦時下の文学と地方 10 戦中から高度成長期(1940-1960)2 「無頼派」と戦後 11 大衆化の完成期(1960-1980)1 「私」の輪郭溶解 12 大衆化の完成期(1960-1980)2 原爆文学・フェミニズム・環境問題 13 高度消費社会(1980-2000)1 「大きな物語」の執行と「郊外」のポストモダン 14 高度消費社会(1980-2000)2 個人の時代の生きづらさと社会 15 21世紀の文化状況(2000-2020)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義で紹介されたことを手がかりに、自らいくつも作品を読んで解釈し、読みどころをまとめる最終レポートの対象を決めておく。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストや配付資料で紹介された作品の中から最終レポートの課題に取り組む。
【成績の評価】
・基準
各回の授業で取りあげる時代背景と作品の概要を理解しているか。 作品本文の読解にもとづいて理解できているか。 自分で調べたことにもとづいてレポートが書けているか。
・方法
1. 授業課題(60%:目標1・2) 2. 最終レポート(40%:目標1・2・3) ※ 最終レポートが未提出の場合は不合格とします。
【テキスト・参考書】
(テキスト)山崎義光、森岡卓司ほか編『日本近現代文学史への招待』(ひつじ書、2024) (参考書)配付資料「千葉一幹ほか編『日本文学の見取り図』(ミネルヴァ書房、2022)
【その他】
・学生へのメッセージ
コース、国語免許の取得にかかわらず、日本の近代文学に興味関心のある学生を歓迎します。
・オフィス・アワー
研究室:地教2号館538 水14:30-17:00 メール、webclassのメッセージ等で問い合わせてください。
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