【授業の目的】
「表象文化論の理論と実践 映画におけるアダプテーションの問題」(中級編) 表象文化論に必要とされる理論を基礎的に学びつつ、様々な文化事象を分析する。古典とされる文学テクストから現代の映画や漫画などをとりあげつつ、そうした文化の「歴史」の成立条件についても考察する。 今回は「アダプテーション」について考えてみる。ある芸術ジャンルを別の芸術ジャンルに変換させることを意味する。小説やゲームの映画化(ドラマ化)をイメージすれば分かりやすいだろう。映画は常に他の芸術ジャンルを摂取していくことで進化した。アダプテーションを通して、映画史をもう一度読み直していく。
【授業の到達目標】
写真やイラスト、文字テキストなどに見られるさまざまな視覚・聴覚イメージを「表象文化」として解読するための基礎力を身につけ、自分なりの作品アプローチを考えることができるようになります。
【授業概要(キーワード)】
身体 精神 身振り ジェンダー 漫画 音楽 映像 表象 記号 (ポスト)構造主義
【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
基本的にレジュメを配布し、パワーポイント(スライド)を提示しながら講義をします。必要に応じて受講者に質問をすることもあります。
・日程
授業計画(日程) 1.ガイダンス 2.「純粋」と「不純」 3.「忠実」と「裏切り」 4.さまざまな「引用」 5.オリジナルとコピー 6.まとめ
※進捗状況・理解度により一部内容・順序を変更する場合があります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
ノートを取り、紹介された映画、文献などは「自分で読んで」ください。解説書なども紹介しますが、難解な(と思われる)文章や映像も恐れずに取り組んでください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
今回の議論が現在(公開中あるいは近日の上映)で応用できるかどうかも考えつつ講義に取り組んでほしいと思います。
【成績の評価】
・基準
授業へのと参加意欲。期末レポートによって評価します。 (1)授業で扱った、表象文化論において必要な知識(用語、概念)を理解することができる (2)習得した知識をもとに、自分の知っている具体的な作品に応用し、単なる印象ではない批評的視点に立って論理的な叙述を行うことができる
・方法
・毎回に出席し、コメントカードなどを通して自発的に問題を考えているか(平常点、40%) ・最終的に与えられた課題に即して自分でテーマを設定し、自分の考えていることを論理的に論述できるか(期末レポート、60%)
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。参考書については、講義内で随時紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
貪欲に関心を広げてください。自分の関心を広げるということは、それまでの関心の外にあるものに手を伸ばすことです。難解なものを恐れて、自分の今ある関心のなかに閉じこもるのでなく、つねに挑戦する心を忘れずに果敢に作品を見てください。
・オフィス・アワー
在室時随時受け付けていますが、事前にメールなどでアポイントを取ってください。
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