【授業の目的】
本授業は「近現代中国の秩序再編と思想変化」をテーマとして、中国語圏社会のこの百年の歴史と文化の歩みを概観的に紹介する。映画、文学作品、映像資料の紹介を通し、近代化とグローバル化とともに変貌した中国の社会と文化を理解することを目的とする。
【授業の到達目標】
中国語圏社会の近現代について、その文化的関連性を複眼的に理解する能力を身につける。近現代の中国を深く理解することにより、アジアの平和的連帯に寄与しうる知的能力・洞察力を身につけている。
【授業概要(キーワード)】
中国 近代化 政治思想 大衆文化 台湾 香港
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この授業は、近現代中国の歴史と文化の発展について近代性の観点から論理的に紹介し、俯瞰的かつ分野横断的な視野を獲得させるために編成される科目である(人文社会科学部カリキュラム・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
近現代中国の代表的な文化的事象をキーワードとして、映像や文学作品、音声資料を鑑賞・分析し、近現代中国の文化的歴史的諸相について講義する。授業中にグループ討論を不定期に実施し、中国近現代の文化的事象への理解を深めていく。
・日程
1.ガイダンス 2~3.清の王朝崩壊:辮髪から見る中国の政権交代 4~5.「民」へのまなざし:近代中国の民衆啓蒙運動から知識人の民衆観察まで 6~8.中国近代文学の出現 9~10.映画鑑賞 11~14.中国語圏社会の諸相:香港・台湾・東南アジア華僑社会の歴史と文化 15. 総括
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
対象とするテキスト(訳文つき)をプリント資料として提供するので、講義の内容を適宜メモすること。受講生は下記のことが義務付けられている。 (1)ウェブクラスを登録すること。ウェブクラス掲示板へ疑問点や意見、感想の記入は平常点として積極的に求められる(掲示板は2~3週間に一回設置)。 (2)期末レポート:2400字程度のレポートを提出すること(指定課題の小論文)
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
近現代中国および周辺地域の歴史について各自関連書籍を自発的に読んでおく。
【成績の評価】
・基準
近現代中国の文化関連の重要な出来事について自分の言葉で説明できるか、新たな視点から考えられるようになったかを、合格の基準とする。主な基準:(1)授業に積極的に参加し、ウェブクラスの掲示板で自主的に感想と意見を述べられること。(2)期末レポートで近現代中国語圏社会の重要な歴史の出来事と文化的事象を明確に認識し、自分の言葉で解説できること。
・方法
平常点(授業参加及びウェブクラス掲示板への記入):30点、期末レポート:70点
【テキスト・参考書】
授業中に適宜紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
近現代中国に関する書物を自発的に読んでおき、中国語圏社会の多様性と重層性への好奇心を培いましょう。
・オフィス・アワー
月曜14:40~16:10、人文一号館4階405号許研究室。(事前にメールにてご連絡ください)
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