【授業の目的】
「憲法1」で培われた基礎知識を前提に、人権保障の分野に関する憲法学説と最高裁判例のより広汎・詳細な解説を通じて、日本の人権状況に関する理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
この授業を履修した学生は、 1)人権分野の憲法判例と憲法学説に関して、基本的な事項を踏まえ、より発展的な内容を説明できる。 2)具体的な人権問題の背景事情を説明し、問題解決に向けて憲法に基づく主張を適切に述べることができる。
【授業概要(キーワード)】
立憲主義、人権の意義、人権の内容、人権の判断枠組み
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、憲法学の体系性を踏まえた専門的な知識を身につけるとともに、社会の複雑多様な問題を憲法の観点から論理的・批判的に深く考察する能力を身につけるものである。(人文社会科学部総合法律コースのディプロマ・ポリシー)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
この授業は対面で実施する。テキストのほか、毎回配布するレジュメにしたがって講義を行う。各種の人権の意義・内容、権利制限の妥当性判断の枠組みを明らかにしつつ、具体的な問題の背景と解決に向けた思考の筋道を考える。
・日程
1.人権の観念 2.人権の主体~外国人① 3.人権の主体~外国人② 4.人権の保障範囲と限界 5.個人の尊重・幸福追求権 6.法の下の平等 7.精神的自由権(1)~信教の自由・政教分離 8.精神的自由権(2)~表現の自由① 9.精神的自由権(2)~表現の自由② 10.精神的自由権(3)~学問の自由・大学の自治 11.経済的自由権 12.身体的自由権 13.社会権 14.参政権 15.まとめと期末試験
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)レジュメとテキストを参照しつつ、口頭による説明と板書を適切に要約・筆記し、かつ内容を理解すること。 2)教員からの問いかけには積極的に応答すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
単位制度の実質化のため、授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。 1)事前にテキストや参考文献などをよく読み、内容の適切な理解に努めるとともに、分からない用語等は調べておくこと。 2)授業で示された主要な論点、疑問に感じた点などを中心に、参考文献などにより自ら調べ、理解を深めるよう努めること。
【成績の評価】
・基準
この授業の到達目標との関連で、1)人権分野の憲法判例と憲法学説に関し、基本的な事項を踏まえ、より発展的な内容を適切に説明できること、2)具体的な人権問題の背景事情を説明し、問題解決に向けて憲法に基づく主張を適切に述べることができること、を合格の基準とする。
・方法
期末試験(50%)、期末レポート(30%)、平常点(20%) *レポートは授業で取り上げた論点との関係において課題を出す。
【テキスト・参考書】
テキストは使用しない。参考書については、初回授業の際に概括的なリストを提示するとともに、各講ごとに詳細なリストを付する。
【その他】
・学生へのメッセージ
疑問点は自ら積極的に調べるという習慣を身につけること。授業には主体的に取り組んでほしい。新聞を読むようにすること。
・オフィス・アワー
火曜日の13時~14時30分をオフィスアワーとする。場所は人文社会科学部3号館707号の研究室。その他、メールでの問い合わせ等も可能。
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