社会統計学
 Social Statistics
 担当教員:鈴木 伸生(SUZUKI Nobuo)
 担当教員の所属:人文社会科学部非常勤講師
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義(オンデマンド)
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
本科目では,受講生が,自身や他者の実施した社会調査データを正確に分析して,その分析結果を適切に解釈するための知識・技術を獲得できるように,統計学の基礎を講義します.

【授業の到達目標】
[1] 調査データの分析に関する基礎的な統計手法を理解できる.【知識・理解】
[2] 1変数の分布把握(度数分布,代表値,変動測度,グラフ作成)および,2変数間の関係分析(クロス集計表,平均値の比較,散布図,相関係数)を実行できる.【技能】
[3] 相関関係と因果関係を区別して,3つ以上の変数を用いて,因果推論の基礎分析を実行できる.【技能】
[4] 社会調査・統計データの扱いに関する統計リテラシー(倫理を含む)を日常的な思考・判断に活用できる.【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
社会調査,統計学,データ分析

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
本授業は,社会調査データを正確に分析して,その分析結果を適切に解釈するための知識・技術を養うために編成される科目である(人文社会科学部人文社会学科のカリキュラム・ポリシー[4]).

【授業計画】
・授業の方法
授業の実施形態は,講義(オンデマンド)の予定です.Web Classを通じて,講義資料(テキストに準拠)を配布して,動画で解説します.講義中には,演習(練習問題)や小テスト(知識習得・理解確認)も行います.
・日程
第1回:社会調査はどのように行われるか
第2回:調査データをどう分析するか
第3回:度数分布表を作成する
第4回:度数分布を記述する:代表値と変動の測度
第5回:クロス表を作成する
第6回:クロス表を分析する:カイ二乗検定
第7回:確率論の基礎:確率変数と正規分布
第8回:2つの平均値の差を検定する:t検定
第9回:複数の平均値の差を検定する:分散分析
第10回:2つの連続変数間の関連を推定する(1):回帰分析の基礎
第11回:2つの連続変数間の関連を推定する(2):回帰係数と相関係数
第12回:離散変数間の関連を測定する:関連係数
第13回:多重クロス表を分析する(1):エラボレーション
第14回:多重クロス表を分析する(2):偏相関係数
第15回:まとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・予習【1時間/週】:本講義の授業計画(第1回~第15回)とテキスト各章は,完全対応しています.そのため,事前に次回講義の該当章を読んで,疑問点・不明点を明確にしたうえで,授業に臨みましょう.
・受講に必要な道具:講義では計算演習を行うため,受講時には平方根(√)の計算可能なツール(電卓,スマートフォン,Excel,Microsoft Math Solverなど)を用意しましょう.
・受講態度:受講時には,解説を聞きながら,自身の講義資料に対して,補足・不明点・疑問点を加筆しながら,積極的に受講しましょう.とくに,計算・数式自体の意味を理解するように,努めてください.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・復習【1時間/週】:講義資料を見直して,用語・数式や内容(考え方)に関する理解を確認(基準:他者に自分の言葉で明快に説明できる)しましょう.
・宿題:宿題(小課題・テスト)に丁寧に取り組みましょう.なお,講義内で扱わなかった例題・学習課題に対しても,自発的に解いて,理解を深めましょう.

【成績の評価】
・基準
小課題・テストを通じて,授業の到達目標([1] 調査データの分析に関する基礎的な統計手法を理解できる.[2] 1変数の分布把握および,2変数間の関係分析を実行できる.[3] 相関関係と因果関係を区別して,3つ以上の変数を用いて,因果推論の基礎分析を実行できる.[4] 社会調査・統計データの扱いに関する統計リテラシーを日常的な思考・判断に活用できる.)の各項目が達成できた程度を測定して,主体的参加の度合い(30%),知識の修得の度合い(30%),理解の度合い(30%),汎用的技能の習得の度合い(10%)を総合的に評価します.
・方法
3分の2以上の出席を成績評価の前提とします.小課題(50%),テスト(50%).

【テキスト・参考書】
・テキスト:片瀬一男・阿部晃士・高橋征仁, 2015,『社会統計学ベイシック』ミネルヴァ書房.(必ず購入してください)
・参考書:講義時に適宜紹介します.

【その他】
・学生へのメッセージ
・本講義は,高校生にも理解できるようなレベルで,明快かつ具体的に詳説します.
・本講義は,社会調査士資格のD科目(社会調査に必要な統計学に関する科目)に対応予定です.
・オフィス・アワー
本講義の内容について疑問点・不明点が生じたら,遠慮なく尋ねてください.なお,発展的な学習に関する内容・手順・方法などの助言が必要ならば,適宜,提供します.以上の回答については,Web class,あるいは,講義中に返答・フィードバックします.

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