【授業の目的】
この授業では、政治思想史におけるいつくかの理論を提示し、その検討をおこなう。特に社会契約論、功利主義、正義論に着目する。
【授業の到達目標】
この授業では、学生が政治の実践的あり方を直接的に検討するというよりも、いくつかの理論の理解を通じて、そうした実践的活動の際の判断の基盤となる思考力の陶冶を目指す。その結果、各自が具体的に政治判断を行う際、その判断の理論的基礎を自覚し、併せて問題点をも把握できるようになろう。
【授業概要(キーワード)】
政治、哲学、思想
【科目の位置付け】
この授業は,政治や公共性について様々な視点から理論的に考察することで批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 12.つくる責任つかう責任 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
予め次回の授業で扱うテキストの範囲を指定し、報告者を決めておく。報告者は簡単なレジュメを作成し、報告する。その報告を踏まえて参加者全員で議論を行う。少なくとも1回は報告を担当する。教員からの一方通行の授業でなく、学生の発表・質疑応答によって授業を進めていく。
・日程
第 1 回目 講義のすすめ方とガイダンス 第 2-4 回目 功利主義 第 5-6 回目 リバタリアニズム 第 7-10 回目 社会契約論 第 11-14 回目 正義論 第 15 回目 まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
上記のように、次回の授業で扱うテキストの範囲を予め指定し、報告者を決めておく。報告者以外の参加者もその範囲のテキストを読み込んでおき、疑問や感想などを一人につき少なくとも1つは準備しておくこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
上述のように、参加者はすべてテキストを読んでおくことになるので、最低でも30分/週 は予習のための時間となる。報告の担当となる場合にはそれ以上の時間を要すると見込まれるが、細部に至るレジュメを作成する必要はない。議論のおおまかな流れがつかめる程度でかまわない。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示したように、成績の評価は、授業で示したいくつかの政治理論の内容が理解できているかを最も重要な基準とする。さらに、それぞれの理論の実践的な問題点を浮き彫りにするためにも、授業での積極的な発言を重視する。
・方法
少なくとも一回の報告(15%)、授業での積極的な発言(85%)。
【テキスト・参考書】
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 文庫
【その他】
・学生へのメッセージ
身近な話題をもとにディスカッションします。積極的な参加を期待しています。
・オフィス・アワー
授業の前・中・後、ないしメールで随時。
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