地理情報システム
 Geographic Information System
 担当教員:本多 広樹(HONDA Hiroki)
 担当教員の所属:社会共創デジタル学環
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日常生活の中には,「位置」に関する情報を持った「地理空間情報」が数多く存在する.地域の課題に対応するには,こうした地理空間情報を的確に収集,分析,そして地図化することが有効である.そこで本授業では,地理空間情報の特性を理解し,その分析方法の一種である「地理情報システム(Geographic Information System」の基本的な操作方法を習得することを目的とする.

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は,
(1)地理空間情報の特性を理解することができる.【知識・理解】
(2)地理情報システムの基本的な操作ができる.【技能】
(3)自身でテーマを設定し,主題図を作成して説明できる.【知識・理解】【技能】【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
地理空間情報,地理情報システム(GIS),地図,主題図

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
本科目は「専門展開科目」に属し,地域課題の調査や分析を行う力を身に着けるために編成される科目である.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
11.住み続けられるまちづくりを

【授業計画】
・授業の方法
大学がライセンス契約をしているソフトウェアを使用するため,対面形式で実施する.各回では,受講者が実際に地理情報システム(GIS)を操作し,テーマに沿った地図を作成する.
・日程
第1回.シラバスを用いたガイダンスと導入 地理情報システムとは
第2回.地理空間情報とその入手方法
第3回.ArcGIS Proの基本操作
第4回.座標系,空間検索(投影(座標系)変換,属性検索,空間検索)
第5回.ジオプロセシング(バッファリング,インターセクト,クリップ,マージ,ディゾルブ)
第6回.テーブルデータ(属性結合,空間結合,距離・面積の測定)
第7回.国土数値情報(投影(座標系)変換)
第8回.統計データの入手と活用① 国勢調査(投影(座標系)変換,空間結合)
第9回.統計データの入手と活用② 経済センサス(投影(座標系)変換,空間結合)
第10回.ポイントデータの作成(ジオコーディング)
第11回.地図の作成(主題図作成)
第12回.主題図の作成① テーマの設定
第13回.主題図の作成② データの入手と分析(ジオリファレンス(幾何補正))
第14回.主題図の作成③ 表現方法の検討(主題図作成)
第15回.主題図を用いたプレゼンテーションとディスカッション(主題図作成)
※ソフトウェアの操作実習を中心とするため,進行度合いに応じて内容や進め方を修正する場合がある.その際にはWebClass経由で連絡する.

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
・第1-11回は,テキストの内容に沿って操作実習を進める.また,一部の回については補足資料をWebClassにて配布する.
・第12回以降は,土地利用調査図の作成を題材に,主題図の作成を行う.
・操作方法に関する不明点は講義内に質問し,次回授業までに解決しておくこと.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・テキストを事前に確認する.
・授業内で習得した操作方法について,別のデータを用いて操作,作図を行う.
・論文や文献で使用されている図について,どういったデータをどのように表現しているのかをまとめる.

【成績の評価】
・基準
・一部の回で実施する小レポートでは,地理空間情報の特性を理解していること,GISの基本的な操作方法を習得していることを合格の基準とする.
・ディスカッションでは,主題図作成の基本的事項を理解し,他の受講生と議論できることを合格の基準とする.
・期末レポートでは,GISによって適切な主題図を作成できることを合格の基準とする.
・方法
1,一部の回で実施する小レポートの内容 40点
2,第15回で実施するディスカッションへの参加状況 10点
3,期末レポート(主題図) 50点
1,2,3の合計点で評価を行う.

【テキスト・参考書】
テキスト:
河端瑞貴 2022.『経済・政策分析のためのGIS入門 1:基礎 二訂版』古今書院.

参考書:
浮田典良・森 三紀 2004.『地図表現ガイドブック――主題図作成の原理と応用』ナカニシヤ出版.
浦川 豪監修 2015.『GISを使った主題図作成講座――地域情報をまとめる・伝える』古今書院.
桐村 喬編 2019.『ツイッターの空間分析』古今書院.
橋本雄一 2022.『六訂版 GISと地理空間情報――ArcGIS Pro3.0の活用』古今書院.

【その他】
・学生へのメッセージ
【事前連絡】
ソフトウェアの使用にあたり,アカウントが必要になります.受講者分はまとめて申請しますので,受講希望者は事前に担当教員まで連絡してください.

【メッセージ】
授業後の復習を通して,操作方法の習得だけでなく他の地域の現状や課題についても考えてみてください.
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を本多研究室(人文社会科学部棟2号館3階325)において,火曜日15時から16時に設けます.
会議や出張等で不在にしていることもあるため,確実に面談したい場合は事前にアポイントメントを取ってください.メールアドレスは初回の授業で提示します.連絡はWebClassのメッセージ機能からでも構いません.

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