【授業の目的】
高年次や卒業後にデータを統計分析する機会はこれまで以上に増えると考えられる。そこで、本講義の第1の目的は、統計学の理論を広く浅く学んだ上で初歩的なデータ分析を行う能力を身に付けることにより、受講生が統計的な分析の第一歩を踏み出せるようにすることである。第2の目的は、新聞にしばしば取り上げられる経済統計(経済データ)について学ぶことによって、受講生が社会に関心を持ち続けられるようにすることである。
【授業の到達目標】
本講義の第1の到達目標は、データを分析する上で欠かせない統計学の知識を広く浅く身に付けることである。なお、本講義は専門科目の統計学と比較して、コンピュータによるシミュレーションなどを通じて統計学の理論を直感的に理解することに重点を置くことにする。【知識・理解】 第2の到達目標は、実際にコンピュータを用いて初歩的な統計分析を行う能力を身に付けることである。【技能】 第3の到達目標は、新聞にしばしば取り上げられる経済統計(経済データ)について正しい知識を身に付け、社会に関心を持ち続けることである。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
経済統計、記述統計、推定、検定、回帰分析
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:26~50% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は学部必修科目のジェネリックスキル科目の一つで、統計学に基づいてデータを分析する力を身につけるために編成される科目である(人文社会科学部のカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
授業は対面で実施する予定である。 講義資料をもとに統計分析についての講義をした後、コンピュータを用いた実習を行う。期末には、自ら設定した課題に関するレポートを提出してもらう。
・日程
1.イントロダクション、データを探す、表計算ソフト(Excel)の基本操作 2.データの特徴を理解する 3.標本分布(第1回課題:操作の基本とデータの扱い方) 4.経済統計について学ぶ(1):労働、消費 5.推定(1) 6.推定(2) (第2回課題:推定) 7.経済統計について学ぶ(2):物価、GDP 8.検定(1) 9.検定(2) (第3回課題:検定) 10.回帰分析(1) 11.回帰分析(2) 12.経済統計について学ぶ(3):金融、財政 13.レポート演習:テーマ設定 14.レポート演習:データ収集 15.レポート演習:分析・考察
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義内容を正確に理解するように努力して欲しい。コンピュータを用いた実習では、教員が説明する操作手順を聞き漏らさないよう集中して授業に臨んでもらいたい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
学内や自分のコンピュータを使って講義内容を復習して、統計スキルを習得してもらいたい。
【成績の評価】
・基準
主体的な参加の度合い、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の取得の度合いに基づき、「授業の到達目標」の達成度を評価する。
・方法
3分の2以上の出席に加え、中間課題(3回)および期末レポートの提出を成績評価の前提とする。その上で、上記の課題・レポートの評価をもとに総合的に判断する。
【テキスト・参考書】
・テキストを指定せず、WebClass上に公開する資料に基づいて講義を行う。 ・参考書 御園謙吉・良永康平、『よくわかる統計学II 経済統計編』ミネルヴァ書房、2011年。 橋本紀子、『Excelで読み取る経済データ分析』、新世社、2013年。 なお、参考書については、必要に応じて上記以外にも講義の際に適宜紹介する予定である。
【その他】
・学生へのメッセージ
統計学に関する実践的スキルは、在学中(特に3・4年次の演習や卒業論文)はもちろん、社会人になっても役立つ汎用的なものである。講義で紹介されるものを最大限に吸収していただきたい。
・オフィス・アワー
各担当教員のオフィス・アワーは以下のとおりである。 ・砂田 洋志 水曜日,12:30~14:00(人文社会科学部1号館3階) ・兼子 良久 木曜日,13:30~14:30(人文社会科学部2号館3階) ・溜川 健一 火曜日,10:30~12:00(人文社会科学部1号館3階)
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