生涯学習とは、人間の生涯を通じて、学校・家庭・社会で行われる学習活動です。この授業では、今日展開されている生涯学習の理論と政策、実践について、特に社会教育の立場から概説し、基本的な理解を図ることを目的とします。ここではわが国のみならず、世界にも目を向け、持続可能な社会に向けた人々の営み・学びを捉えていくことになります。
　また地域社会において身近な生涯学習・社会教育活動の場でもある社会教育施設の施策や機能に目を向けながら、それらの社会的使命と実践、およびそこでの行われている人々の生涯学習についての理解を深めます。本授業を通じて、社会教育施設である博物館の学芸員として、また社会教育・生涯学習の指導者として求められる生涯学習・社会教育の基礎的知識を習得することを目指します。

この授業を履修した学生が、生涯学習・社会教育に関する以下の「知識・理解」や「技能」を修得することを目指します。
（1）生涯学習及び社会教育の本質と意義を理解し適切に説明できる。（知識・理解）
（2）国内外の生涯学習・社会教育に関する制度や行政、施策、持続可能な社会と生涯学習・社会教
育の関係について理解し、それをふまえた現代的課題を列記することができる。（知識・理解）
（3）社会において行われている地域づくりや人々の関係づくり・自治活動と生涯学習、およびそれ
を促進する取り組みについて、理解し、評価することができる。（技能）

社会教育、成人教育、社会教育施設、博物館、学習支援、地域づくり

03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
16.平和と公正をすべての人に

第1～2回　人間形成における教育・文化・社会の関係
第3～4回　成人の教育理論
第5～7回　生涯学習の国際的動向と現代的課題
第8回～10回　わが国における生涯学習・社会教育政策の動向
第11～12回　持続可能な社会づくりにむけた人々の営みと生涯学習
第13～14回　社会教育施設における生涯学習（公民館・図書館・博物館）
第15回　まとめと振り返り

毎回の授業後に、授業の復習を行ったうえで、コメントシートに授業で学んだことや考えたこと、疑問等を記入してください（15時間）
授業時に触れた事柄だけでなく、関連するテーマなどについて、文献や情報を収集してください。（15時間）

平時から新聞やニュース、自治体の広報などを見るようにしてください。また教育・学習をめぐる話題や議論について関心を持ち、自分なりの考えを持てるようにしてください。（10時間）
専門的知識の修得はもちろんのこと、自ら生涯学習者（生涯学習の主体）となるよう意識を向けられることを期待しています。積極的参加の姿勢を持ち臨んでください。

授業の到達目標で示したように
（1）生涯学習及び社会教育の本質と意義を理解し適切に説明できること。
（2）国内外の生涯学習・社会教育に関する制度や行政、施策、持続可能な社会と生涯学習・社会教育の関係について理解し、それをふまえた現代的課題を列記できること。
（3）社会において行われている地域づくりや人々の関係づくり・自治活動と生涯学習、およびそれを促進する取り組みについて、理解し、評価することができること。
を合格の基準とします。

レポート　60%
コメントシート　30%
発言、応答　10%

教科書は指定しません。授業時間中に、資料、動画、図書などを提示したり紹介します。

この授業は、学芸員課程の必修科目となっています。図書館や博物館などの社会教育施設を利用者や市民の立場から捉え、それらに求められる社会的機能はいかなるものかについて理解を促すもので、資格を生かして実践にかかわるうえで必要な内容となっています。ぜひそうした目的意識をもって履修してください。