【授業の目的】
この講義では、さまざまな形式のデータ、数値を可視化する表現方法を知り、利活用できる素養を養うことを目的とする。 データ解析の際に用いられる基本的な用語や概念、基本的な数学や確率・統計の基礎知識を解説する。 講義後半では、より実践的な場面を想定した演習、時系列データの可視化や各種のモデルを想定した仮設検定等の課題を通し、受講者のデータ思考力を養う。
【授業の到達目標】
(1) 具体的な課題をグループで協働して解決できる。【態度】 (2) 収集したデータを正しく把握するための処理方法を理解している。【知識・理解】 (3) 統計学で使われる本的な用語や概念、基本的な数学や確率・統計の基礎知識を備える。【知識・理解】 (4) 評価した内容を正確に表現し、分かりやすく伝えることが出来る。【技能】
【授業概要(キーワード)】
線形代数、微分・積分、統計学、確率分布、推定、仮説検定、時系列データ、数理モデル、学生主体型授業
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:26~50% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、人文社会科学、教育学、理学などの細分化された学問分野の専門知識を融合して、複雑な地域課題を俯瞰的に思考する力を身につけるために編成される科目である。(社会共創デジタル学環【DP7】)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 08.働きがいも経済成長も 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 13.気候変動に具体的な対策を
【授業計画】
・授業の方法
動画・教材による事前学習とその確認課題を行い、講義ではグループでの学習・課題レポートの作成を行う。
・日程
第01回 線形代数(ベクトルと行列の演算や内積の計算、データの平均・分散を行列で表す) 第02回 固有値と固有ベクトル(固有値と主成分分析と寄与率を理解する) 第03回 微分・積分(離散データでの微分、偏微分による最小二乗法、統計学に現れる積分記号) 第04回 確率・統計(条件付確率からベイズの定理を理解し、具体例で条件付確率を計算できる) 第05回 確率と確率変数(離散型と連続型の確率変数、平均、分散、確率密度、累積密度関数の定義) 第06回 2変数データの記述と評価(散布図、層別、分割表、オッズ比、相関係数、T検定) 第07回 具体的な確率分布(二項分布、ポアソン分布、正規分布、指数分布の理解) 第08回 2変数の確率分布(同時分布、周辺分布、共分散、相関係数、直線回帰、重回帰分析) 第09回 統計的研究(課題に応じた実験・観察・標本調査、無作為抽出、多段階・クラスター抽出) 第10回 統計的推定(点推定と区間推定の理解)1標本・2標本問題(母集団の数が1と2のときの推定) 第11回 乱数の活用(3種類の測定誤差、乱数を用いてた誤差軽減)・大数の法則 第12回 統計的仮説検定(帰無仮説・対立仮説と有意水準、平均に関する仮説) 第13回 時系列データ(時系列データの表示と傾向・周期性を分離) 第14回 時系列データでの将来予測(ARIMAモデル、重回帰分析、状態空間モデルを理解する) 第15回 数理モデリング・データ解釈(目的に合わせた分析のデザイン)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
事前学習で得られた知識を活用して、各自が協力してグループ課題に取り組む、グループ内で課題解決に向けて自分の考えを積極的に発信する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
動画・教材による事前学習とその確認課題の解答で、概ね1時間とするが、講義でのグループ課題を能動的にすすめるために、自分の興味に合わせ た学修内容の深掘りを期待する。
【成績の評価】
・基準
事前課題の取り組みと講義中のグループ活動でのそれぞれの積極性、提出されたグループ課題の内容で評価する。これに、担当教員が独自の評価項 目を付け加える場合がある。また、加点としてグループ活動における学生相互の評価を加える。
・方法
事前課題の評点(40点)+グループ活動での役割評価(20点)+提出する課題の評価(40点)+学生相互評価による加点(20点)
【テキスト・参考書】
動画資料や教材をWebClassにて公開する。
【その他】
・学生へのメッセージ
社会共創デジタル学環での課題解決に向けた取り組みで必要となる知識を「知る」だけでは不十分で、「理解」し「「活用」出来るように、しっか り自分の力にしましょう。
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