本科目は
（１）地域体験パート：（5回）
（２）店舗経営パート：共創アントレプレナーシップと連動した演習（10回）
で構成される。

（１）地域体験パート
地域の方々や学生との活動を通じて年齢や背景の異なる人々と協働する経験を積み，コミュニケーション力等の協働力の向上を目指す。また，地域の現状と課題を体験的に学習する。これらは2年次の共創実践演習におけるイベント運営を行う際の下地となる。

（２）店舗経営パート
事業の立ち上げと経営を実際に経験し、経験から学ぶことが目的。具体的には前期の共創実践演習Ⅰで作成し且つ採択した事業計画を学内に設置したカフェの経営において実践する。人・物・金のリソースを顧客や地域社会へ価値を提供するために投入し、ステークホルダーへのリターンを最大化することをリアルな経営を通じて学ぶ。さらに決算報告書を作成しさらにそれをステークホルダーへ説明することで、経営者としての説明責任を果たすことも学びの目的である。

１）地域の現状や事業の立ち上げおよび経営に必要な知識を理解し，計画通りにいかなかったことを反省し，より良くしていく考えのプロセスを身につけることができる。【知識・理解】
２） グループワークを通じた活動・学習により、コミュニケーション力（対話・情報伝達）や異なる意見に対する柔軟性など組織での意思決定に必要な能力を向上できる。【技能】【態度】
３）事業におけるビジョンとミッションを明確にし、様々なステークホルダーの利益を鑑みた事業経営ができるようになる。【技能】

起業、新規事業、経営、PDCA、顧客インサイト、コミュニケーション、財務、決算、体験型学習、地域理解、汎用的能力

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：1～25％
C-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。：1～25％
A-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。：1～25％
B-3．習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。：51～75％
D-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。：51～75％

この授業は地域活動と店舗経営の学習を通じて、多様な考え方や立場を尊重しながら他者と協働し，課題解決にむけて計画を修正しながら前に進む実践力の向上を目指すものである。

04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
06.安全な水とトイレを世界中に
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを
13.気候変動に具体的な対策を
17.パートナーシップで目標を達成しよう

（１）地域体験パート（10月～2月の週末および休暇中に集中的に実施）：社会福祉協議会や子供育成会と連携し、小白川キャンパス周辺の地域活動（公園清掃や子どもイベントの運営補助）に参加する。

（２）店舗経営パート
1) 学生が主体となって、学環で設置したカフェの運営及び経営を行う。
2) 教員（カフェ専門家である講師を含む）が、カフェの運営及び経営について、その現状を鑑みて、適宜指導や助言を学生へ行う。
3) 決算報告会を実施し、学生がステークホルダーへ事業成果を報告する。

第1～5回：（１）地域体験パート
10月に全員で事前学習を行った後、チームに分かれて10月～2月の週末および休暇中に学外の地域活動へ参加します。

第6～15回：（２）店舗経営パート
第6回　 カフェの開店準備計画作成
第7回～9回　 カフェの開店準備
第10回～14回 カフェ経営の実践及びPDCAによる事業計画の見直し
第15回　　　 決算報告

1) 初回の授業では、教員が本実践演習Ⅱにおいて学生が取り組むべきことについてレクチャーし、学生はその理解に努める。
2) 初回の授業以後は、共創実践演習Ⅰで採択した事業計画を仲間と共に主体的に取り組むこと。
3) カフェ運営フェーズでは学生の主体性を重んじるため、教員が指示することは最小限になる。よって自ら教員を積極的に活用すること。

（１）地域体験パート
・配布資料や山形から考えるハンドブック「現地講師からの学び方」で事前学習をしてくることが望ましい。
・授業後は学習内容や自身の行動をふりかえり、レポート作成に備えてください。

（２）店舗経営パート
1) カフェの営業時間設定は学生の意思を尊重するが、営業時間が本実践演習Ⅱの授業時間外に及ぶこともあり得る。その際は、学生内でシフトを組んでの対応となる可能性がある。
2) できるだけ多くのカフェを訪問し、他のカフェ事業者からも学びを得て欲しい。訪問の際は、カフェそのものを楽しむことに加え、学びたい観点を持って臨んで欲しい。

（１）地域体験パート
現地での活動態度と体験レポートにより評価する。
活動では地域の方々や学生と積極的に交流し、自発的に行動する姿勢を評価する。
体験レポートでは地域活動を通じて学んだことをまとめる力と今後に活かす発展的な考察を評価する。

（２）店舗経営パート
カフェ事業の決算内容及び経営者として法令順守ができたかが評価対象となる。特に決算内容においては、事業立上げ時に売上と利益の目標を立て、その目標を達成できることが合格の基準である。一方で、目標を達成できなかった場合には、未達成理由を詳細に分析していること，および，その理由について株主に見立てたステークホルダが納得することを合格の必須条件とする。

（１）地域体験パート：30点（活動態度：20点＋体験レポート10点）
（２）店舗経営パート：70点
１）決算報告における売上と利益の目標達成状況（35点）
＝＞達成または未達成理由を説明すること。
２）経営におけるコンプライアンスの取組状況（35点）
＝＞コンプライアンス順守にどのように取り組んだかを説明すること。

参考書を別途紹介予定。

高校までの受動的な学習とは異なる機会を活用し、楽しみながら学んで下さい。
事業計画を実践の場で生かせる環境が準備されている大学はとても珍しいです。この恵まれた環境を最大限生かして欲し、経営マインドとリーダーシップを磨いてください。

事前にアポイントを取った上で教員の研究室へ来てください。