【授業の目的】
健康教育の効果的な進め方について学びます。健康教育には、教育を通して学習者の健康達成に貢献するという単純かつ明確な目標が存在します。この目標達成のためには、「何が健康を増進し、何が健康を害するのか」という知識とともに「健康に関連する生活行動はどんな要因によって成立しているのか」なども重要です。 この講義では、それらの健康教育の様々な側面に関して、教育の具体例などにも触れながら説明します。特に健康や病気の心理的、社会的、文化的背景について解説し、人々の保健行動に影響を及ぼすと考えられる諸要因について理解できるようにします。また、現代における健康問題のいくつかや、健康問題に関する責任の問題、「責任ある市民の育成」等についても具体的に扱います。
【授業の到達目標】
行動科学の考え方を基本とした健康教育の方法を身につけ、保健指導の場面で子どもたちに効果的な働きかけができるようにします。
【授業概要(キーワード)】
保健行動 ライフスタイル QOL
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
健康教育を効果的に進めるための方法論について理解し、自発的に健康的な行動変容へと導くための能力を身につけるための科目です。 専門教育科目(学校保健)(選択)
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 02.飢餓をゼロに 03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 12.つくる責任つかう責任 13.気候変動に具体的な対策を
【授業計画】
・授業の方法
テキストやスライド、資料等を用いた講義の他、模擬指導などの班別の作業も取り入れます。
・日程
1.健康教育の意義 2.地球規模に拡大した環境問題 3.ヘルスリテラシー 4.子どもの権利を守ること 5.健康的な行動を規定する諸要因、保健行動の実行を支える条件 6.保健教育の役割と歴史 7.伝統的な教授技術 8.学習指導要領の確認と教材研究について 9.保健教育の方法 10.生活行動と健康 11.自己や他者の尊重、心の健康 12.交通事故と犯罪被害の防止 13.性と健康 14.保育のための健康教育 15.まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義の内容を適宜ノートやプリントにまとめるとともに、授業中の作業課題、討論には積極的に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストの該当箇所を予め指示した場合は、しっかり目を通してください。 学んだことを参考にして、指導の例を考えてください。
【成績の評価】
・基準
保健行動を実現するための効率的な働きかけについて説明できることを合格の基準とします。
・方法
評価は、提出物(模擬指導やスピーチなどの資料)と学期末に課すレポートにより行います。 配点は提出物3割、レポート7割とします。
【テキスト・参考書】
<テキスト>家田重晴編著:「保健科教育」、杏林書院 必要な資料やプリントは授業の中で配布します。
【その他】
・学生へのメッセージ
学校における保健教育の担い手として養護教諭の存在は貴重です。求められる責務を果たせるように積極的で主体的な学習を心がけてください。
・オフィス・アワー
授業時間外の質問等には火曜のお昼休み(12時10分から12時50分まで)に研究室で対応します。
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