【授業の目的】
「身近な事例から考える文化人類学」 人間の多様性や普遍性を文化人類学の視点や切り口から理解する。それを通じて、われわれがつい「普通」であるとか、あるいは「普通でない」、と考えてしまうような事柄を相対化し、他者と自己について理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
1.文化人類学の考え方および基礎概念を身につけ、それを記述できる。【知識・理解】 2.自分たちが当たり前と感じている身近な出来事や、現在起きている出来事を切り口として、文化人類学的な考え方を理解し、多様な視点から分析・考察できる。【技能】【態度・習慣】 3.わたしたちの日常にあふれる異文化(あるいはそれを通じて自己)を理解する視点や手がかりを獲得し、討議することができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
人間,文化,社会,人類学
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
幅広い視野から物事を捉える能力,高い倫理性に裏打ちされた的確な判断を行う能力,専門分野の枠を超えて共通に求められる知識や思考法の習得,人間としての在り方や生き方に関する深い洞察を培う教養を獲得するために編成される科目である(基盤共通教育のカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 03.すべての人に健康と福祉を 04.質の高い教育をみんなに 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
授業はパワーポイントを用いた講義形式でおこないます。理解を助けるために映像資料などを多用します。また、受講生同士で話し合い意見を述べる機会を設けます。
・日程
1.ガイダンス(講義の流れと評価方法など)[オンライン授業〈オンデマンド形式〉] 2.文化人類学とは? 3.人と異なるとはどういうこと? 4.フィールドワークで他者に出会う 5.「わたし」とは? 6.差異とともに生きる① 7.差異とともに生きる② 8.制度化された差異を考える 9.コミュニティの多層性 10.ルワンダの事例から考える民族紛争① 11.ルワンダの事例から考える民族紛争② 12.ライフサイクルと通過儀礼 13.死ぬということ 14.パンデミックの世界を生きる 15.授業の総括と質疑 ※理解度や質問・コメントなどに応じて授業の進行を調整することがあります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
ただ漠然と授業をうけるのではなく、問題を自分にひきつけながら講義を聞いてください。授業中は、みなさんの意見やコメントを聞くディスカッションの時間を設けます。これまでの学校教育と異なり、「正解」を知るというよりも考える力を養うことが目的ですので、気軽に、そして積極的に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
配布するプリントやノート使って復習してください。参考書の対応する章を読むとより理解が深まるでしょう。
【成績の評価】
・基準
文化人類学に関する基礎的な知識を習得し、用語や概念を理解している。また、文化人類学をめぐる考え方や諸問題について、事例をふまえて理解・説明できるようになることを評価の基準とします。
・方法
平常点(40%:授業中の質疑応答、コメントペーパーをふくむ)と期末レポート(60%)で評価します。 授業中の質疑応答やコメントペーパーによって加点することがあります。
【テキスト・参考書】
参考書 松村圭一郎 2020『はみだしの人類学』NHK出版. 松村圭一郎・中川理・石井美保(編)2019『文化人類学の思考法』世界思想社. 梅屋潔・シンジルト(編)2017『新版 文化人類学のレッスン:フィールドからの出発』
【その他】
・学生へのメッセージ
授業で扱ったテーマを、常に自分にひきつけて考えてください。また、それを通じて、自分や自分がいる社会について考えてみましょう。
・オフィス・アワー
木曜日13:00~14:30 (荘司一歩研究室、人文学部3号館7階702) これ以外の時間帯での面談も可能です。その場合は必ずメールでアポイントを取ってくださ
|