【授業の目的】
SNSの普及に伴い,フェイクニュースやネットいじめの問題が増加している.フェイクニュースにより選挙がゆがめられるなどの影響も出ている.なぜ人々はネット上でアグレッシブな行動をとるのか,不用意にフェイクニュースをリツイートしてしまうのか,ネット上の人々の行動と心理について考える.今年度は,コロナデマやコロナに関するフェイクニュースの問題をテーマに取り上げる。
【授業の到達目標】
フェイクニュースやネットいじめの背景にあるサイバー空間での人の心について理解できるようになる.【知識・理解】 コロナデマやフェイクニュースを見た時の適切な対応ができるようになる.【技能】 ネットいじめを見た時の適切な対応ができるようになる.【技能】 ネット上のトラブルを未然に回避しつつ,SNSなどのツールを使用できるようになる.【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
SNS,フェイクニュース,ネットいじめ,コロナデマ,コロナいじめ,自粛警察
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
情報社会で生きるために学ぶべき教養として位置づける教養科目である。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
最初3回・・・時事ニュース等を元にディスカッション 第4回~第10回・・・指定した書籍や文献を講読し、内容の理解と、それについてのディスカッションを行う。 第11回~第15回・・・第10回までに学んだことを踏まえ、レポートをまとめ発表しディスカッションする。
・日程
15回分の内容は、下記の通りです.
第1回 オリエンテーション(事前ビデオ) コロナ禍に女性や子どもの自殺が何故増えたのか(KJ法によるディスカッション) 第2回 コロナデマと人々の行動について フェイクニュースに関する調査データをもとに考察する フェイクニュースに対する対策をどうするか 第3回 コロナ禍の孤立と孤独感 SNSの情報を信用していると答えている人は少ないのに, 何故人々の行動に影響を及ぼすのか レポート1の説明 第4回 コロナ禍が起因となり分断される人々 第5回 ワクチンはコロナ禍に終止符を打つことができるのか? 第6回 コロナ禍の教育現場はどうだったのか? 第7回 ポストコロナ社会のコミュニケーションのリスクと可能性 第8回 映像メディア利用とコロナ禍のコミュニケーション 第9回 コロナ禍の大学生の心理 ・コロナ禍下で、大学生活を充実したものにするために ・大きなコロナの禍の下で,教える・学ぶ 第10回 禍福は糾える縄の如し コロナ禍後のシステム転換に必要なことは? 第11回 外部講師による講演 第11回第12回 フェイクニュースやコロナ禍の心の問題について、様々な理論を踏まえた解決方法を考え、レポート2にまとめる。 第13回 レポート2の発表. 第14回 学んだことの社会への還元のための提案 第15回 テキストの内容に関するオンライン試験と全体のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
第2回目以降は,前の時間にどんなことを学んだのか,授業開始時に答えられるように準備しておいてください. 説明の中の言葉の意味や操作方法がわからない場合は,インターネットで検索する習慣を身に着けてください.例えば,「機関ログイン」の意味 が分からなければ,インターネットで検索されてくる意味や操作方法でおよそ間違いはありません. また,文献を検索した時に,閲覧するためには有料であることがよくあります.そのような場合,「機関ログインを外す」操作をすれば,無料で 閲覧できる場合がありますので,試してみてください. 学習時間については,大学設置基準通りです.半期15回の通常授業は2単位ですから,90時間の学習を予習・授業・復習を必要とすることに なります.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
レポート課題作成にあたり,前期開講科目「計量分析入門(数理科学)」を受講していると楽に取り組めます.ただし必須条件ではないので任意です. また,学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安は,予習90分,復習90分です。90分の授業に対して,180分の自宅学習が原則です。課題に回答すれば終わりではなく,授業で扱ったテーマについて,自分で調べたり考えたことも随時授業ノート(フォーム)に記録してください。
【成績の評価】
・基準
フェイクニュース,ネットいじめ,コロナデマ,コロナいじめ,自粛警察に関わる問題や背景を理解し、問題の構造を認識できるようになること。 様々な理論を踏まえた、解決方法を身につけること。 単に自分の提案をするだけでは、身につけたことにはならない。他の人の提案をきちんと聞き理解し、相互学習を通して、身につけているか否か判断する。
・方法
①レポート1 20点 ②レポート2 20点 ③オンラインテスト 20点 ④ミニッツペーパー、リフレクションペーパー(紙ではなくWeb入力の授業ノート形式)20点 ⑤その他 20点 ただし,①②③④のいずれかが0点(未提出)の場合は,不合格となります. 授業の中での宿題やグループワークでの課題は「その他」の中に含まれます.
<ミニッツペーパー、リフレクションペーパー(紙ではなくWeb入力の授業ノート形式)の良い記載例と悪い記載例> 具体的かつ簡潔に箇条書きで記述する. 〇 GPLとはGeneral Public Licenseの略称で,ソースの改変や再配布を認めることなどの特徴があることがわかった. ー>1点 × GPLとは何かがわかった ー>0点 × 講義を聞いた ー>0点(このような記載が続く場合は,さらに減点対象となる)
【テキスト・参考書】
[テキスト]『新型コロナウイルスが人間社会へ残した禍根』、加納 寛子 (編著)、大学教育出版 [参考書]加納寛子(2021(第4版))『チャートで組み立てる レポート作成法』丸善 本授業で行う評価の元になる考え方は,(Bloom, Benjamin S. Taxonomy of Educational Objectives (1956). Published by Allyn and Bacon, Boston, MA. )の評価論がベースとなっています。詳しく知りたい人は,下記書籍を参照してください。 加納寛子(2002)ポートフォリオで情報科をつくる―新しい授業実践と評価の方法,北大路書房
【その他】
・学生へのメッセージ
千利休の思想に[守・破・離]の思想があります.1年生の教養科目は,[守]の部分が中心です.まずはテキストや,文献・新聞などを読むことが できるようになってください.また,ディスカッションで意見を述べるときには,思いつきの意見ではなく,エビデンス[根拠]を明確にした意見 を述べられるようにしてください.
・オフィス・アワー
特別な理由がない限りZOOMにて相談に対応します.時間は,主に授業終了後とします.それ以外は,下記フォームからZOOM接続を希望する日時を3パターン程度書いて連絡を取って下さい. https://forms.gle/a95pUCtbMaJUmneU9
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