【授業の目的】
皆さんが毎日通っている大学は地域社会の中に深く根を下ろしています。しかしその関わりが当事者である学生自身には見えづらいことも事実です。縁あって山形大学に学ぶこととなったこの機会に、自分達の住む地域と通う大学の関係を題材に、世の中における物の見方、考え方を学びましょう。世界を知ることで改めて自分を知り、生涯の学びを豊かにする手がかりを掴むことが目的の授業です。 またグループ協働学習により、自立した個人として社会の中で自らの能力を活かし、その役割における責任を果たすという公共精神に則った態度・志向性の養成を目指すとともに、地域と大学の関係をテーマとし、知識・理解を深めて大学での学びを社会生活に応用するきっかけにもなればと期待しています。
【授業の到達目標】
(1)大学と地域の関係について山形大学を事例に基本的な知識を得るとともに地域と大学の関係を理解し、理解したことを説明・記述できる。【知識・理解】 (2)自分の関心のある小テーマを設定し、関連する文献調査、情報・資料収集を行い、批判的検討を行い結論を出し、その一連の内容を口頭で他者に伝えるとともに、文章に記述して発表するという、導入科目で学んだ学びの型をこの授業のテーマに応用して実施できる。【技能】 (3)特定のテーマに対し興味関心を持ち探求に取り組む中で、知的科学的手続き・態度を基として先人や学友に敬意を持ち、協働の意識を持って活動に参加できる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
学生主体型授業(アクティブラーニング)、協働、コミュニケーション、大学、地域
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25% B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25% B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25% A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25% B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:1~25% C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は基盤共通教育基幹科目「山形から考える」の一つとして、山形大学と地域の連携を手がかりに地域と人間との関わりを学び、それを第三者に伝える体験を通して知識を獲得し定着させます。その過程で学問の面白さを実感し、地域と人間の関係について自らの来し方行く末を見つめ直し、将来像を描くための参考となるべく実施するものです。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 11.住み続けられるまちづくりを
【授業計画】
・授業の方法
1)この授業は毎回対面形式で行います。 2)授業の関連資料・課題等は期限を設定してWebClassに提示します。 3)毎回の授業では『【山形大学が地域と連携して行っている活動(FL共生の森もがみ等)をテーマに、グループ協働による課題発見・探究型学習】』を行います。授業外学習時間にグループ協働学習を進めるため、役割分担を決めて取り組んだり連絡を取り合ったりする時間を確保してください。 4)授業前には予習が必要となり、授業後には復習課題が出されます。課題は期限を守って提出する必要があります。 5)授業で学んだことが身についているかどうかの確認・評価のため課題発見・探求活動の成果報告(プレゼンテーション・レポート等の手段による)を行います。
・日程
第1回 ガイダンス 授業前アンケート 第2-5回 講義前半・課題発見探求計画の作成 第6回 第1回探求報告発表会・相互評価 第7回 リフレクション 研究計画書の完成 第8-11回 講義後半・第2回報告会発表資料作成 第12回 第2回報告発表会・相互評価 第13回 リフレクション レポート作成開始 第14回 講義の総括・全体振り返り 授業後アンケート
※このほかにオンデマンドで文献調査や科学的探求の基本に関わる内容を一回分実施し、全15回分の内容となります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
※授業に出席している時間を1とすると、比率としては予習1・復習1の割合で学習時間を確保することが必要になります。授業外学習の時間を確保してください。 1)基幹科目は導入科目で身につけた学びの型を活用する場所です。スタートアップセミナーで学んだ内容を前提とした授業となっていますので留意してください。 2)グループ単位での協働学習を重視します。平等である必要はありませんが公平な役割分担を心がけてください。 3)授業の進行等も毎回各班に振り分けることがあります。受け身の聞き手としてではなく学習主体としての意識を持って授業に参加してください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
※予習について、指定された資料を読解し要点メモを作成して授業に出席することが必要になります。メモの内容は成績評価にも関わりますので予習と授業時間内学修は一体のものと考えてください。 1)毎回学んだ内容に関して必ず課題が出るため、授業終了後にはこれらの課題に取り組み、学んだその日のうちに提出するようにしてください。 2)毎回の課題は提出前に必ず見直しを行い、求められている内容を満たしているか、誤字脱字はないか、などを確認してから提出するよう心がけてください。 3)基礎知識が無い状態で考えたり議論をしても得るものが少ないことから、予習は必須になります。時間を確保してください。 4)自分なりのテーマを定めて知的探究を行うためには、日頃から関連する書籍や新聞記事等の資料に興味関心を持って情報収集を行うことも必要です。こちらにも時間を確保してください。 5)WebClassのメッセージに注意し、連絡等の見逃しの無いようにしてください。
【成績の評価】
・基準
1)知的探求に対しグループのメンバーとして役割を果たし、主体的に取り組んだ。 2)「地域」と「大学」について客観的資料に基づく考察により理解を深めた。 3)学びの成果を外部へ伝える発表を実施出来た。
・方法
授業内容と関連して出される課題への取り組み(50%) 文献調査・プレゼンテーション・相互評価・ピアレビュー等への取り組み(15%) 課題発見・探究の成果であるレポート作成への取り組み(35%)
【テキスト・参考書】
資料等は授業の中で提示しますが、大学と地域の関係を考える前提知識として以下のような書籍・資料に目を通しておくことをおすすめします。
山形大学Webサイトより「山形大学の基本理念」 https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/university/philosophy/
増田寛也編著『地方消滅 : 東京一極集中が招く人口急減』中央公論新社,2014.8
文部科学省「地(知)の拠点整備事業」関連資料 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/05/20/1346067_03.pdf など
※より詳しくは授業計画にあるオンデマンドでの「文献調査や科学的探求の基本」で学習するようにしてください。
【その他】
・学生へのメッセージ
・初回授業(ガイダンス)に参加するほか常にWebClassやメッセージでの連絡に注意を払い、最新の授業情報を確認して必要な取り組みを進めてください。
皆さんは大学を卒業した後、身につけた力を世の中にどのように活かすのでしょう。この授業での活動は現段階での力試しです。そして人は一人では生きていけません。人間が社会的な生き物である以上、その力を発揮するためには、様々な形で他者との協働が必要となります。 授業を通して個の力を世の中で活かす術を身につけましょう。
・オフィス・アワー
(1)原則として授業に関する質問は各回の授業時間中や授業終了後または開始前等、なるべく疑問を感じたその時に受け付けます。積極的に手を挙げてください。 (2)授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は橋爪研究室(基盤教育1号館2階)において設けます。会議や出張等で不在にすることもあるため、WebClassのメッセージ機能を用いて事前にアポイントメントを取ってください。 (3)質問は WebClass のメッセージから直接、文章でも受け付けます。業務の都合上すぐに返答できない場合もあるので余裕を持って送信してください。
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