【授業の目的】
この講義では、映画作品に登場する社会問題や歴史的事件を憲法学の視点から紹介、分析、検討することを通じて、現代社会における憲法への理解を深めることを目的とします。映画という身近なメディアを通じて、普段考えることの少ないであろう法的問題を一緒に考えてみましょう。
【授業の到達目標】
①映画を通して、法学・憲法学に関する初歩的な知識を習得することができる。【知識・理解】 ②映画に登場する法的問題や社会問題を発見し、調べ、自分なりに分析することができる。【技能】 ③自分とは異なる意見に触れることにより、多様かつ柔軟な視点を養うことができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
憲法学、法学、映画、法的思考
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この講義は、憲法学や映画について様々な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう 05.ジェンダー平等を実現しよう 10.人や国の不平等をなくそう 16.平和と公正をすべての人に
【授業計画】
・授業の方法
毎回映画作品を紹介し、作品に登場する歴史的事件や社会問題を解説した上で、憲法上の問題を検討します。一方通行の授業にならないよう、履修者に意見を求めることもあります。
・日程
扱う作品とテーマは、以下の通りです。 1 ガイダンス 2 笑の大学:表現の自由と検閲 3 日本のいちばん長い日:戦争と軍部、天皇の描かれ方 4 英国王のスピーチ:天皇・君主の人権 5 弁護人:拷問の禁止 6 1987、ある闘いの真実:民主化と憲法 7 82年生まれ、キム・ジヨン:男女平等 8 パラサイト:貧困問題と生存権 9 トウキョウソナタ:労働者の権利と平和主義 10 トランボ ハリウッドに最も嫌われた男:赤狩りと思想・良心の自由 11 ミルク:同性愛者の権利 12 ガタカ:遺伝子差別と平等原則 13 パレードへようこそ:異なる者同士の連帯 14 オフィサー・アンド・スパイ:フランス第三共和政と陰謀論 15 授業のまとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)資料は事前にWebclassにあげておくので、事前に参照する。 2)講義内容を適宜資料にメモし、関連資料を活用することで復習する。 3)興味のある映画を鑑賞し、講義中に示した問題を自分なりに検討する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)参考書やネット上の情報を参照すること。 2)日頃から新聞やニュースに目を通しておくこと。 3)期末レポート作成に備えて疑問点等を調べておくこと。 4)レポート作成上の注意点を十分に確認すること。
【成績の評価】
・基準
1)毎回の提出物では、映画に登場する問題について主体的に考察し、論述できているかを評価します。 2)期末レポートでは、授業で解説した憲法学上の基礎的知識が理解できているか、独自の分析・検討を加えることができているかを評価します。
・方法
毎回の提出物:40点、期末レポート:60点の配点とし、この二つの合計点で成績を評価します。
【テキスト・参考書】
参考書として、志田陽子ほか編『映画で学ぶ憲法Ⅱ』(法律文化社、2021年)を指定する。
【その他】
・学生へのメッセージ
1)映画鑑賞と解説を楽しんでもらえれば何よりです。 2)お喋りは他の人の迷惑になります。やめてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は、人社2号館3階中島研究室において、金曜15時~17時の間に設けます。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。
|