教育相談活動においては，子どもの心理を理解するため，子どもの問題を教師間で共有したり自己洞察を深める事例研究を行うことは有効である。本授業では，研鑽のための効果的な事例研究のあり方について，種々の形式の事例研究の講読及びエピソード記述など質的研究方法の演習を通して考察する。また，教育相談の取り組みにおける効果的な事例検討会のあり方について，ロールプレイを通して考察する。学校において実態にあった有効な事例研究及び事例検討会をマネジメントできる実践力を養うことを目的とする。

・事例検討の方法や事例についての具体的な対応方法や考え方を理解したうえで，それらを活用し教育相談等の事例を的確に理解できる。
・教育相談活動に必要な事例研究及び事例検討会の具体的なあり方について考察し提案できる。

児童・生徒理解，教育相談，短期療法

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：76～100％
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：76～100％
C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：26～50％
D-1．演習、実習、実験等を行う機会がある。：26～50％
B-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。：51～75％
C-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。：76～100％
D-2．事前学習（下調べ、調査等含む）で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。：26～50％

この授業では，事例検討の方法や事例についての具体的な対応方法や考え方を理解したうえで，それらを活用し教育相談活動に必要な事例研究及び事例検討会の具体的なあり方について考察し提案できる力を身に付けるために編成される科目です。

01.貧困をなくそう
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

・種々の形式の事例研究の講読及びエピソード記述など質的研究方法の演習を通して理解を深めます。
・教育相談の取り組みにおける効果的な事例検討会のあり方について，ロールプレイを通して考察します。

第１回： オリエンテーション
第２回： 教育相談事例①（小学校）
第３回： 教育相談事例②（中学校）
第４回： 教育相談事例③（高校）
第５回： スクールカウンセラーによるカウンセリング事例
第６回： スクールカウンセラーによるコンサルテーション事例
第７回： 講読事例のまとめ
第８回： エピソード記述による事例の書き方
第９回： 受講生が書いたエピソードを検討する①
第10回： 受講生が書いたエピソードを検討する②
第11回： 受講生が書いたエピソードを検討する③
第12回： エピソード記述による自己洞察について（討論）
第13回： 事例検討会の具体例－ロールプレイ①
第14回： 事例検討会の具体例－ロールプレイ②
第15回： 学習成果と課題（討論）

・準備学習に必要な示威間の目安は、「１時間／週」です。
・事例検討では演習中心ですので積極的に参加し，より効果的な対応について意見交換し，自分の考えを深めまとめてください。

・関連書籍を購読するようにしてください。
・事後のレポートに，授業の振り返りと自分の意見をまとめておいてください。

Ｃ（合格に必要な最低限度）基準：
　教育相談等の事例を的確に理解し，事例研究及び事例検討会の具体的なあり方について説明できる。
・ 各種教育相談事例の内容を理解できたか。
・ 教育相談の取り組みにおける効果的な事例研究のあり方について提案が出来たか。
・ 教育相談研修機能を持つ事例検討会のあり方について提案が出来たか。
・ 講義や演習に積極的に参加し、設定された目標の達成に向けて努力したか。

授業態度（40点），小レポート（毎授業後）（30点），最終レポート（30点）として、総合的に評価します。

参考書：
「エピソード記述入門－実践と質的研究のために」 鯨岡峻 東京大学出版会

より効果的な事例検討になるように実際場面で活用できる方法を検討していきます。積極的な態度で臨んでください。

授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を
畔柳研究室（地域教育文化学部3号館4階）において，水曜日：15:00～17:00に設けます。