【授業の目的】
学習指導要領等を含めた国語科教育に関する教科論や教材論の現状を踏まえて、言語活動の充実を図るための教材開発能力の向上を図る。そのために、教科内容の基盤としての先端的研究の成果を含む日本語研究の内容や、言語文化と国語の特質に関して理解を深め、それを各学校における国語の授業に応用できる力や教材化する力を身につける。
【授業の到達目標】
学習指導要領等を含めた国語科教育に関する教科論や教材論の現状を踏まえ,初等・中等学校における言語活動や国語力の育成の基盤となる国語科教材を開発することができる。
【授業概要(キーワード)】
学習指導要領,国語科教育,教科論,教材論,言語活動
【科目の位置付け】
国語学についてさまざまな視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
言語力の育成を効果的に実践するために、演習を中心とする授業によって、教科論や教材論を充分に踏まえた上で、文法や意味・語彙を中心とした日本語研究の成果を国語科教育の授業及び教材に応用する力を養う。
・日程
第1回: 言語の教育としての国語科教育についての課題を把握する(講義・演習) 第2回: 言語の教育の観点に立ち、教科論・教材論を検討する(講義・演習) 第3回: 第2回とは異なる文献を基に検討を継続する(演習) 第4回: 日本語研究の成果の概要A(講義) 文法的諸概念とその形式等について、日本語研究の成果の概要を解説する 第5回: 日本語研究の成果の概要B(講義) 文章や談話について、日本語研究の成果の概要を解説する 第6回: 日本語研究の成果の概要C(講義) 語の意味、語構成について、日本語研究の成果の概要を解説する 第7回: 日本語研究の成果の概要D(講義) 語彙の構造、語の位相について、日本語研究の成果の概要を解説する 第8回: 改めて言語の教育としての教科論・教材論を検討する(演習) 第9回: 第8回とは異なる文献に基づいて検討を継続する(演習) 第10回:先行研究の学習や検討事柄に基づき、指導すべき事項の明確化をめざす(演習) 第11回:前回の指導すべき事項の検討に基づき、授業方法の具体的内容について検討する(演習) 第12回:前回の検討に基づき、教材化の具体的検討を行う(演習) 第13回:前回の検討に基づき、教材を完成させる(演習) 第14回:教材化のプレゼンテーションと討議を行う(演習) 第15回:全体のまとめの活動(演習)
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
発表者は、報告を分かりやすくまとめ発表する。発表者以外は、報告を聞いて積極的に発言質問する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
準備学修として、授業前には先行研究を読み、報告の準備を行うことと、授業後には講義内容を確認し、関連事項を自ら本やインターネットで調べ、理解を深めるようにしてください。この準備学修に必要な学修時間の目安は4.5時間/週です。
【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準 学部卒院生:日本語研究(文法や意味、語彙など)を踏まえた国語科教材を開発することができる。 現職教員:日本語研究(文法や意味、語彙など)及び学校教育における国語教育の状況を踏まえた国語科教材を開発することができる。
・方法
以下の評価の観点から、レポート(50%)及び発表内容(50%)を総合して評価する。 ・ 演習時における諸活動を積極的に行ったか。 ・ 先端的研究の成果を含む日本語研究の内容に対する理解は十分であるか。 ・ 教材化のプレゼンテーションの内容が授業の目的に照らして適切か。
【テキスト・参考書】
講義形態の授業時にプリントを配付し、必要に応じて参考文献を紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
課題の把握、言語の理解、教材開発の試みというプロセスを意識して受講してください。
・オフィス・アワー
水曜日13:00~17:50の間、坂喜研究室(地教2号館5階539)において、質問等を受け付けます。 会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は、事前に連絡してください。 連絡先は、初回の授業でお知らせします。
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