教材開発のための教科内容研究(哲学・倫理学領域)
 教材開発のための教科内容研究(哲学・倫理学領域)
 担当教員:松本 大理(MATSUMOTO Dairi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
社会科、特に公民分野の背景にある考え方を知り,哲学・倫理学分野における専門的研究と教科内容を結びつける学習・演習を通して,現職教員及び学部新卒者の専門研究分析能力や専門的研究を教材に転化する能力,さらに教材開発技術の向上を図る。
公民科に関わる基本的な諸概念が、これまでどのような意味をもち、どのように論じられてきたのか。その専門的な内容研究の知見を踏まえて、明晰な「概念」を使い、教材開発をすすめられる能力の向上を図りたい。

【授業の到達目標】
学習指導要領等により,公民分野(哲学・倫理学領域)における「社会的存在」「対立」「合意」「効率」「公正」などの指導の現状と課題を把握し,これらの概念を専門的研究を踏まえて考察し,持続可能な社会の実現を目指し,公共的な事柄に自ら参画していく資質や能力を育成するための教材を作成することができる。

【授業概要(キーワード)】
 教材開発、哲学、倫理学

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
本科目は「分野別選択科目」のうち、「教科教育高度化分野」に属す科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
○ 社会科の公民分野に関して、教科の背景にある歴史的論争や学説史などについて演習形式で学び、それを通して,専門的研究と教科内容をリンクさせ,専門的研究を教材に転化する能力,ならびに教材開発技術を習得することを目標とする。
○ 哲学・倫理学に関する内容研究
○ 専門的研究を基盤として、それを教材に転化する作業を行なうとともに,その結果をもとにプレゼンテーションを行い,相互批評と評価を行なう。(グループ討議,専門研究内容分析,発表活動)
・日程
第1回: 現職教員学生等の経験をもとに,社会科(公民分野)の教材開発をめぐる現状と課題等を明確に把握する。特に、指導の難しい用語にどのようなものがあるかを検討する。(演習)
第2回: 課題をさらに明確化し、分析すべき専門的研究と「概念」について検討する。(演習)
第3回: 専門的研究の内容分析1(演習)
第4回: 専門的研究の内容分析2(演習)
第5回: 専門的研究の内容分析3(演習)
第6回: 専門的研究の内容分析4(演習)
第7回: 教材化及びプレゼンテーション1(プレゼンテーション)社会科(公民的分野)の内容を中心に,専門的研究の内容をふまえた教材化と発表
第8回: 教材の分析と評価1(グループ討議)基本的な概念・基本的な考え方についての指導を充実するために教材が適切かどうか等を検討
第9回: 教材化及びプレゼンテーション2(プレゼンテーション)
第10回: 教材の分析と評価2(グループ討議)
第11回: 教材化及びプレゼンテーション3(プレゼンテーション)
第12回: 教材の分析と評価3(グループ討議)
第13回: 教材化及びプレゼンテーション4(プレゼンテーション)
第14回: 教材の分析と評価4(グループ討議)
第15回: 学習の成果,課題等について話し合い,学習全体を総括する。(演習)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
演習形式なので、積極的な授業参加が求められます。疑問については、できるかぎり授業中に問題提起するようにし、活発な議論を行ってください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では,以下の課題等を課します。単位制度の実質化のため,授業外における以下の予習・復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は以下のとおりです。
2~4時間/週
2)関連する研究書を読んできてください。プレゼンテーションには十分な準備を行行うようにしてください。
授業で扱う概念については、研究書を読みながら授業後も考察を継続し、教材化およびプレゼンテーションにつなげるようにしてください。

【成績の評価】
・基準
C(学部卒院生の合格に必要な最低限度)基準:「社会的存在」「対立」「合意」「効率」「公正」などの概念を専門的研究に立脚しつつ考察し,これらの概念に関する教材を作成することができる。
C(現職院生の合格に必要な最低限度)基準:「社会的存在」「対立」「合意」「効率」「公正」などの概念を専門的研究に立脚しつつ考察し,これらの概念に関する教材を作成することができる。作成した教材の意義を反省的に分析できる。
・方法
専門研究内容のレポート(50%)と教材化及びプレゼンテーション(50%)等を中心に、以下の観点に則り、総合的に判断し,評価します。
・演習や課題設定に関して,主体的・積極的に参加し、意欲的に取り組んだか。
・レポートや発表内容が、設定された目標に到達しているか。
・内容に関する理解や工夫が見られたか。

【テキスト・参考書】
テキスト・参考書については、受講者に必要な開発分野に応じて、授業中に指示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
初回は受講者に必要な開発分野の確認を行うので、必ず出席してください。
・オフィス・アワー
オフィス・アワーおよび連絡先については、授業中に周知を行います。
授業について質問がある場合は、まずは授業中にお教えください。それ以外はウェブクラスのメッセージからお知らせください。

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