特別支援教育体制を構築するために、学校内や関係機関との連携において「特別支援教育コーディネーター」は中心的役割を担っている。この授業では、特別支援教育コーディネーターの目的と役割について学び、特別な教育的ニーズを必要としている児童生徒に対応できる実践力を磨くことを目的とする。
　前半は、特別支援教育コーディネーターの目的と役割について身につける。後半は、現職院生と学部卒院生がグループとなって事例報告を行い、事例検討会を通じて、実際的な知識や技能を深めることができる。

　到達目標は、以下の３点である。
１．特別支援教育コーディネーターの目的と役割を理解することができる。
２．事例報告を通して、特別支援教育コーディネーターの役割を深めることができる。
３．特別支援教育コーディネーターとして保護者及び関係機関との連携を図ることができる。

　特別支援教育コーディネーター、専門家チーム、巡回相談員、関係機関との連携

A-1．ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。：1～25％
B-1．学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。：1～25％
C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：1～25％
A-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。：1～25％

　特別支援教育分野（学校と地域における連携）の選択科目、特別支援学校教諭専修免許状の選択科目により、特別支援教育の中で「特別支援教育コーディネーターの目的と役割」に関する専門性を高めることを目的とする。

03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
16.平和と公正をすべての人に

　大学の講義の中で特別支援教育コーディネーターの役割と支援について講義家錦で学ぶ。また、保護者との教育相談、医療等の関係機関との連携の仕方を模擬面談等を行い実践的に学ぶ。また、事例報告も行う。

　第１回：特殊教育から特別支援教育への変遷
　第２回：市町村における特別支援教育の体制整備（巡回相談員や専門家チームとの連携）
　第３回：特別支援教育コーディネーターの目的と役割
　第４回：特別支援教育の校内支援体制の構築（小・中学校編）
　第５回：特別支援教育の校内支援体制の構築（特別支援学校学校編）
　第６回：特別な教育的ニーズのある児童生徒の見極めと理解、個別検査の解釈から指導へ
　第７回：個別の教育支援計画と個別の指導計画の作成
　第８回：保護者との特別支援教育コーディネーターが果たすべき役割連携（模擬面談）
　第９回：医療との連携において特別支援教育コーディネーターが果たすべき役割
　第10回：事例検討会（１）…第１グループの事例報告と検討
　第11回：事例検討会（２）…第２グループの事例報告と検討
　第12回：事例検討会（３）…第１グループの１回目事例報告を修正して第１グループ事例報告
　第13回：事例検討会（４）…第２グループの１回目事例報告を修正して第２ループ事例報告
　第14回：特別支援教育コーディネーターの目的と役割を中心として
　第15回：まとめ、プレゼンテーション（概論、事例報告）

　文部科学省のHPや独立行政法人特別支援教育総合研究所のHPを閲覧し、特別教育コーディネーターの基本的役割を事前に理解しておいてください。

　所属校における特別支援教育コーディネーターの役割や校内の特別支援教育体制について調べてください。
　予習・復習に必要な学修時間は１週間当たりそれぞれ１時間程度です。

Ｃ（合格に必要な最低限度）基準：
　学部卒院生：一般的な特別支援教育コーディネーターの目的と役割を理解し、個別の教育支援計画と個別の指導計画を作成することができる。
　現職院生：勤務している学校において特別支援教育コーディネーターの目的と役割を理解し、また、地域における連携する関係機関名や支援内容方法を一覧にすることができる。

　以下の観点から、授業中の討論や事例報告会、研修会参加のレポートなどを中心に総合的に評価します。
①特別支援教育コーディネーターの目的と役割を理解する。（50点）
②事例報告会については、現状と課題をレポートする。（30点）
③模擬面談での評価（20点）
　

参考書：清水貞夫・相澤雅文・三浦光哉編『必携　特別支援教育コーディネーター』（クリエイツかもがわ，2011）

特別支援教育コーディネーターの役割を理解し、特別支援教育コーディネーターがどのように校内の特別支援教育の推進に関わることが求められているのかを常に考えながら受講してください。

相談がある場合には、事前に川村・髙橋までメールで連絡して下さい。