コミュニティーデザイン特論
 Advanced Community Design
 担当教員:八木 文子(HUMIKO Yagi)
 担当教員の所属:工学部 建築・デザイン・マネジメント専攻
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:大学院1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
・コミュニティの変遷や歴史を基礎として、時代によって様々に変化する社会問題から、人や社会を中心にとらえて再構築するコミュニティデザインの方法を考えることを目的とする。
・提供された技術を活かし、人や社会とつながるデザインとしてリ・デザインできる能力を養うことを目的とする。
・新しいブランドイメージや賑わいを生み出すワークショップなどを考案し、特定の地域のコミュニティデザインをシュミレーションすることを目的とする。
・コンセプトを考案し、実践と実例について考察する。素材の保存や耐久性についての検証と制作を通じて社会的条件を踏まえたコミュニティデザインの有効性について考察する。

【授業の到達目標】
・ コミュニティデザインによる社会への関わりの基本精神を理解し、社会における変容と多様化を踏まえた実践的活動・制作の方法を創造できる。
・ 人や社会とつながるデザインについて討論し、歴史的変遷を現代の視点で見直すことができる。
・コミュニティデザインの新しい価値を自分・物・社会を関係づける創造物として捉え、ロジカルな思考方法を身につける。

【授業概要(キーワード)】
街・人・社会・公共・コミュニティ活性

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:76~100%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:76~100%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:76~100%
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:76~100%
B-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、他の学生の意見を尊重しつつグループとしての結論を出すために議論をする機会がある。:76~100%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:76~100%
B-3.習得した知識を活用する中で、学生グループがテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、互いの考えを理解し合う中から新たに独自の意見や考え方を創り出す機会がある。:76~100%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:76~100%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業はコミュニティデザインを新たに再定義し、地域社会において実践的に活用できる能力を培うものである。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
作品制作と実践のためのコンセプト考案を中心とした講義による授業形式
・日程
・日程
第1回: デザインの役割とコミュニティの歴史的変遷を追い、実例を紹介しながら、コミュニティデザインの必要性を検討する。
第2回 :公共性について学び、ブランドイメージや賑わいの構造を探る。
第3回 :街の具体的な社会問題を取り上げ、リ・デザインで解決する方法を考える。
第4回:未来の街を想像し、現代日本の建築家の作品と思想を通して、人や社会が建築や都市とどのように関係し合うのか考察する。
第5回: 論理的に思考し、身近な社会について分類して、提案の土台となるコンセプトを考案する。
第6回: 未来のシナリオをグループで書き上げる。見えてきた内容を文字化する。
第7回: 現在から未来のイメージを、文字以外の表現で伝えるトレーニングを行う。
第8回: 思考を伝えるためのヴィジュアルデザインを構想する。
第9回:プロセスごとのエスキースを作成する。
第10回:エスキースにそって試作品モデルを作成する。
第11回:素材収集、基底材作成等を行う。
第12回:プランに沿って自らの作品の実制作(下地作り、描画等)を行う。
第13回:素材の耐久性と保存について検討する。
第14回: 活動や作品とコミュニティデザインの関係をまとめ、プレゼンテーションする。
第15回: コミュニティデザインについての総括。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
各自の構想やコンセプトについて学生が主体的にディスカッションし、コミュニケーションを図りながら授業を展開する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
美術館、ギャラリー等の活用
文献の活用
紹介された作品、作家、技法などに関連する事項の調査

【成績の評価】
・基準
・コミュニティデザインの意味と意義が理解されたか、コンセプトが到達目標およびテーマの観点をふまえて具体化されたか、社会と関係づけるものとして自らの表現に反映されたか、などを総合的に評価する。
・方法
・試作モデルのエスキース 50点
・試作モデル及びレポート 50点

【テキスト・参考書】
必要な資料は,配布または準備を指示する。
課題テーマに応じて紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
実践の資料参照、積極的な実践参加を通じて現在の社会問題と照らし合わせながら各自コンセプトの核となる問題点を明らかにするように努めること。
・オフィス・アワー
木曜5・6校時

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