メカトロニクス特論
 メカトロニクス特論
 担当教員:多田隈 理一郎(TADAKUMA Riichiro)
有我 祐一(ARIGA Yuichi)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)機械システム工学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
システム工学概要と線形システム理論を取扱う.システム工学概要では,システムのモデル化と分類,システム分析,システム計画・最適化・設計の概要を,線形システムでは,線形連続・離散システムのモデル化と解析,可制御性と可観測性,安定性を扱う.

【授業の到達目標】
システム分析・計画・最適化・設計の概要が理解できるようになる.
線形連続・離散システムの理論解析ができるようになる.

【授業概要(キーワード)】
システム分析,システム計画,システム最適化,システム設計,ラプラス変換,z変換,状態微分方程式,状態差分方程式,伝達関数,パルス伝達関数,可制御性,可観測性,安定性

【科目の位置付け】
工学の基礎力および各専門分野を横断する基礎力を養成する科目である.

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
例題の説明を含めた講義形式で行う.数式は誘導過程を省略せずに丁寧に説明する.
・日程
第1週 「システム工学概要」:
システムの概念,システム工学の概観,システムのモデル化と分類
第2週 「システム分析」:
システム分析とは,目的の明確化,主な評価項目と評価方法
第3週 「システム計画・最適化・設計」:
システム計画,システム最適化とシステム設計
第4週 「行列と行列式」:
行列とその演算,行列式と逆行列,固有値と固有ベクトル,行列の関数と行列の微積分,行列の階数
第5週 「ベクトルの分解からラプラス変換へ」:
ベクトルの分解とフーリエ級数展開,フーリエ変換,ラプラス変換
第6・7週 「z変換」:
z変換の定義と意味,z変換の求め方,逆z変換,z変換の性質
第8・9週 「連続システムのモデル化と解析」:
状態変数表現とブロック線図表現,状態微分方程式の解き方1,状態遷移行列の求め方,状態微分方程式の解き方2,伝達関数とフィードバック制御
第10・11週 「離散システムのモデル化と解析」:
状態変数表現とブロック線図表現,状態差分方程式の解き方1,状態遷移行列の求め方,状態差分方程式の解き方2,パルス伝達関数,標本化定理
第12・13週 「可制御性と可観測性」:
可制御性と可観測性の定義と意味,連続システムの可制御性,連続システムの可観測性,離散システムの可制御性と可観測性,サンプリング周期に対する注意
第14・15週 「安定性」:
漸近安定性,有界入力・有界出力安定性,漸近安定性の他の判定法

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
例題を通して線形システム理論の理解を深めること.数式の誘導過程は自ら追うこと.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
章末の演習問題や提出課題に真摯に取組み,知識の定着を図ること.

【成績の評価】
・基準
具体的な線形システムに関する問題に対して,基礎的事項を正しく適用できるかを合格の基準とする.
・方法
演習レポートの点数の合計(100点満点)が60点以上を合格とする.

【テキスト・参考書】
テキスト:尾崎義治,「システム工学と線形システム理論」,内田老鶴圃,3,024円
参考書:高橋進一・高橋徹,「線形システム解析入門」,培風館
参考書:中村嘉平・浜岡尊・山田新一,「システム工学通論」,朝倉書店
参考書:浅居喜代治,「基礎 システム工学」,オーム社

【その他】
・学生へのメッセージ
線形連続・離散システムに対する基礎的な取扱いを修得して欲しい.
・オフィス・アワー
水曜日 15:00~17:00・連絡先:tadakuma@yz.yamagata-u.ac.jp

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