【授業の目的】
π共役高分子の平均分子量、分子量分布、レジオレギュラリティー、鎖末端構造の精密制御法、特に分子内触媒移動重縮合法を中心に理解する。さらに、電子デバイスに使用されるπ共役高分子材料の設計指針、合成法、諸物性、モルフォロジー、電子特性等について解説し、高分子の一次構造とデバイス特性の相関関係について理解する。
【授業の到達目標】
1)高分子電子材料の分子設計指針及び合成法について理解できる。 2)ターゲット分子を合成するためのスキーム導出ができる。 3)π共役高分子材料の一次構造と薄膜モルフォロジーやデバイス特性との相関について理解できる。
【授業概要(キーワード)】
π共役高分子材料、精密合成、ブロック共重合体、モルフォロジー、デバイス
【科目の位置付け】
π共役高分子に関する分子設計及び実践的な高分子合成法の基礎から応用まで、特に最新動向、話題、情報提供を行う。また、本科目は、有機材料システム研究科博士前期課程のカリキュラムポリシー「1(1)(中略)有機材料システム専攻領域の基礎から先端分野にわたる専門的知識・技能の進化を図る高度専門科目からなる体系的な教育課程を編成する」に基づいて配置されている。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
主にパワーポイントを使用した講義形式で行う。対面講義を原則とするが、様々な状況に応じて、WebClassを活用したZoomによるオンライン形式またはオンデマンド型の動画視聴の形式を採用する場合がある。講義形式の変更については、WebClass上で事前に周知する。
・日程
1.ガイダンス、高分子合成法とリビング重合 2.重縮合法 3.π共役高分子合成の基礎 4.π共役高分子のレジオレギュラリティー 5.π共役高分子の精密合成 6.π共役高分子の鎖末端官能基化 7.π共役高分子鎖を有するブロック共重合体の合成① 8.π共役高分子鎖を有するブロック共重合体の合成② 9.π共役高分子鎖を有する分岐高分子の合成 10.π共役高分子の分析法 11.π共役高分子の結晶構造解析 12.有機太陽電池の材料設計とモルフォロジー制御 13.重縮合における触媒移動現象と有機エレクトロニクス材料への応用 14.ストレッチャブルエレクトロニクス材料の分子設計・合成・デバイス特性 15.期末レポートと解説
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
随時質問を受け付ける。講義中に分らないことがあればその場で質問可。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
関連の最新の文献や参考書を読んで理解を深めること。特に高インパクトファクターもしくは被引用数の多い文献を参考にすること。
【成績の評価】
・基準
下記基準に基づき、受講態度およびレポートの結果を総合して評価する。100点満点中60点で合格基準を満たす。 1)高分子電子材料の分子設計指針及び合成法について理解できる。 2)ターゲット分子を合成するためのスキーム導出ができる。 3)π共役高分子材料の一次構造と薄膜モルフォロジーやデバイス特性との相関について理解できる。
・方法
受講態度(出席状況等)(40点満点)+レポート(60点満点)により評価する。5回以上の欠席、もしくはレポートの提出がない場合は単位を取得することができない。100点満点中60点で合格基準を満たす。
【テキスト・参考書】
定まったテキストはないが、講義スライドを使用する。講義スライドは、WebClass上からダウンロードすること。コピー・転載は禁止とする。
【その他】
・学生へのメッセージ
有機エレクトロニクス材料のうち、高分子材料にフォーカスしたユニークな講義です。
・オフィス・アワー
質問はWebClassのメールにて受け付ける。 対面での質問は、メールまたは0238-26-3845(東原居所)でアポイントメントを取ること。場所は10号館4階404。
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