精神看護学特論Ⅱ
 Psychiatric Nursing LectureⅡ
 担当教員:諏佐 真治(SUSA Shinji),齋藤 深雪(SAITO Miyuki)
 担当教員の所属:医学系研究科看護学専攻臨床看護学分野
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):医師(諏佐真治)あるいは看護師(齋藤深雪)として実務経験のある教員が、その診療または看護実践経験を活かし、精神看護学の代表的な疾患や看護ケアについて講義・演習を行う。
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義、演習
 開講対象:看護学専攻(博士前期課程)  科目区分:精神看護学 
【授業の目的】
看護ケアに必要な心理カウンセリングの技法、あらゆる発達段階にある人の精神的健康問題の把握、代表的な精神疾患の予防・早期発見、治療、およびリハビリテーションに必要な知識と技術について知識を得ることを目的とする。

【授業の到達目標】
精神力動的理解を含め,精神心理的問題のアセスメント方法が理解できる。
典型的な精神症状や疾患の予防,早期発見,治療について説明することができる。
事業所や学校におけるメンタルヘルスの予防や治療を理解できる。

【授業概要(キーワード)】
カウンセリング、リエゾン看護、精神疾患、メンタルヘルス

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
精神看護学を研究する上で基礎となる講義である。この授業は、看護学専攻の博士前期課程のディプロマ・ポリシー(DP3.科学的根拠に基づき、看護の現象、実践技能およびシステム上の課題をあきらかにし解決するために、看護の研究を邁進できる能力を獲得している DP1.看護高度専門職業人として基本的人権擁護と高い倫理意識を有している)に関与する重要な内容である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を

【授業計画】
・授業の方法
講義は資料やテキストなどを用いて行う。各講義のテーマについて議論する時間を設ける。事例検討による討論を行う。
・日程
授業は、前期の火曜日1・2校時に行う。日程は、初回開講日にお知らせします。
第1~2回目 土居健郎の「方法としての面接」をテキストとし、面接の導入、治療としての面接の在り方を学ぶ。この授業を通して、精神看護における卓越した働きを行うために基本となるコミュニケーションのあり方を学ぶ。
第3~4回目 精神力動的人間理解と心理アセスメントの基本について学習する。土居健郎の「方法としての面接」で学んだことを基本として、
専門看護師としても通用する精神健康問題の査定方法を学ぶ。
第5~6回目 リエゾン精神看護の概念と役割を学ぶ。土居健郎の「方法としての面接」で学んだことを基本として、精神健康問題がある方々への援
助の基本を学ぶ。
第7~8回目 精神看護の実際とコンサルテーション。土居健郎の「方法としての面接」および「専門家がやさしく語るはじめての精神科学」で学ん
だことを基本として、コンサルテーションの実際を学ぶ。
第9~11回目 統合失調症・気分障害・不安障害、摂食障害、依存症、適応障害の診断と治療について学ぶ「専門家がやさしく語るはじめての精神科
学」のテキストを利用して、代表的精神科疾患の予防・早期発見、治療(特に薬物療法)について学ぶ。
第12~13回目 事業所におけるメンタルヘルス(うつ,適応障害等)の予防や治療について学ぶ。
第14~15回目 学校におけるメンタルヘルス(学校不適応,うつ)の予防や治療について学ぶ。
第16回目 精神看護の実際:困難な患者へのアプローチ。困難な患者へのアプローチを、事例を通して具体的に学ぶ。
*第1~ 8回目:小児専門看護師教育課程の専門科目に相当する。
*第9~16回目:NP教育課程のメンタルヘルスに関する科目に相当する。
*第9~11回目:特定行為研修「共通科目」疾病・臨床病態概論:3時間講義 1.5時間演習に相当する。


【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
テキストを購入し熟読して授業項目の理解を深め、議論やレポート作成に活用する。
講義で配布される資料に筆記して、理解を深める。
科学的根拠に基づき自分の意見が述べられるように努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
各回の講義課題について、十分な予習と復習を行って内容を十分に理解してください。

【成績の評価】
・基準
合格の基準は、講義や事例による演習を通して学んだ精神看護学に関する知識について主体的に考察し、論述できることである。
・方法
授業参加点20点および課題レポート80点として100点満点中、合計60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
「新訂 方法としての面接」土居健郎 医学書院
「専門家がやさしく語るはじめての精神科学 改訂第2版」渡辺雅幸 中山書店

【その他】
・学生へのメッセージ
精神看護学の基礎が身につくように学生が理解しやすい講義を行います。
・オフィス・アワー
授業時間以外に学生の質問に答える「オフィスアワー」を看護学科棟の諏佐研究室において、毎週火曜日の16:00~17:00に設けます。会議や出張などで不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は初回の演習でお知らせします。

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