【授業の目的】
確率分布関数に基づく数理モデルの考え方を学ぶ。応用として統計モデルを用いたデータ分析手法を身に付けることを目的とする。
【授業の到達目標】
(1)確率モデルの概念を理解し、実際のデータに対して適切なモデルを当てはめることができる。【知識・理解】 (2)統計モデルによる予測をプログラミングによって具体的に実装できる。【技能】 (3)統計モデルのパラメータ推定の概要を説明できる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
ベイズ統計、階層ベイズモデル、一般化線形モデル、状態空間モデル、マルコフ連鎖モンテカルロ法
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は理工学研究科数理情報システム専攻博士前期課程のカリキュラム・ポリシー1-⑤「データサイエンスおよびAIの基礎から応用までを学ぶ実践科目」に関連する。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
【授業計画】
・授業の方法
プレゼンテーションと板書による講義形式で授業を行う。時々レポートを課す。
・日程
主要なテーマは次の通りである。内容は状況に応じて前後することがある。 第1回:ベイズ統計 第2回:線形回帰と正則化 第3回:階層ベイズモデル 第4回:一般化線形モデル(指数型分布族) 第5回:一般化線形モデル(ポアソン回帰とオフセット項) 第6回:潜在変数モデル 第7回:時系列解析(自己回帰モデル) 第8回:時系列解析(状態空間モデル) 第9回:行列解析(行列の基本変形) 第10回:行列解析(逆行列の補助定理) 第11回:多変量正規分布の性質 第12回:統計モデルのパラメータ推定(カルマンフィルタ) 第13回:統計モデルのパラメータ推定(EMアルゴリズム) 第14回:モンテカルロ推定 第15回:マルコフ連鎖モンテカルロ法
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
(1)授業で提示された定理や数学の公式は、自分で手を動かして証明すること。 (2)わからない点がある場合は積極的に質問すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業で習った内容を教科書やインターネットで調べて、理解を深めることが不可欠である。 自主的な学修時間の目安は4時間/週である。 (注)大学設置基準で、1単位の授業科目は45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準と定められています。
【成績の評価】
・基準
確率モデルの考え方を正しく理解し、基本的なデータ分析手法を身に付けていることを合格の基準とする。
・方法
講義中に課されたレポートの点数によって評価する(配分100%)。
【テキスト・参考書】
以下の本を参考書として指定する。 Kevin P. Murphy著「Machine Learning: A Probabilistic Perspective」,The MIT Press,2012
【その他】
・学生へのメッセージ
(1)確率モデルの特徴を理解するためには、自分で試行錯誤してデータ分析の経験を積むことが大切である。 (2)受講者はMatlab、R言語、Pythonのうち、いずれかのプログラミング言語を使用できることが望ましい。
・オフィス・アワー
月曜日の12:00~13:00の間に設ける。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いする。連絡先は、初回の授業で周知する。
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