光波・通信工学特論 
 Advanced Photonics and Communication Engineering
 担当教員:佐藤 学(SATO Manabu),高野 勝美(TAKANO Katsumi),大音 隆男(OTO Takao),高山 彰優(TAKAYAMA Teruou)

 担当教員の所属:大学院理工学研究科 数理情報システム専攻
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:数理情報システム専攻  科目区分:高度専門科目Ⅱ:選択 
【授業の目的】
光波および光通信技術の基礎から応用までを体系的に学習する。前半では電磁波の基礎理論とシミュレーション手法を学び、後半では光デバイスの動作原理から光通信・計測システムまでを理解する。電磁波解析、発光・受光デバイス、光導波路、光信号処理などの基礎知識を習得し、先端光通信技術を理解・応用できる能力を養成する。

【授業の到達目標】
1.Maxwell方程式に基づく電磁波伝搬の基礎を理解し、説明できる【知識・理解】
2.FDTD法による電磁波解析の原理を理解し、基本的な計算ができる【知識・理解】【技能】
3.発光デバイスの動作原理と特性を理解し、光通信への応用について説明できる【知識・理解】
4.光導波路・光ファイバの基本特性を理解し、光通信システムについて説明できる【知識・理解】
5.光計測の原理を理解し、その応用技術について説明できる【知識・理解】

【授業概要(キーワード)】
Maxwell方程式、FDTD法、発光デバイス、LED、レーザ、光導波路、光ファイバ、光増幅器、光信号処理、光検出器、光通信システム、光計測

【科目の位置付け】
電磁気学、光エレクトロニクス、通信工学の応用・発展分野である。光波の物理的な基礎から光通信システムまでを総合的に学習する。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
09.産業と技術革新の基盤をつくろう

【授業計画】
・授業の方法
講義は4名の教員によるオムニバス形式で実施する。
板書と配布資料による説明を併用し、必要に応じて演習課題を課す。
・日程
第1回:オリエンテーション(講義概要)
第2回:Maxwell方程式と電磁波伝搬の基礎
第3回:電磁波解析の基礎(差分法とFDTD法の概要)
第4回:FDTD法の詳細解説(Maxwell方程式の定式化と境界条件)
第5回:FDTD法の応用
第6回:発光の物理(物質と光の相互作用)
第7回:発光デバイス1(LEDとレーザ)
第8回:発光デバイス2(照明とディスプレイ)
第9回:光機能材料(ナノ構造による光機能制御)
第10回:光導波路・光ファイバ
第11回:光増幅器
第12回:光信号処理
第13回:光の干渉・光共振器
第14回:光検出器
第15回:光計測技術(OCTなど)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義内容をノートに整理し、物理的な意味の理解に努めること。
演習問題に積極的に取り組むこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習:次回の講義内容に関連する基礎事項を確認しておく
復習:講義ノートを整理し、演習課題に取り組む
必要な学修時間の目安:週3時間程度

【成績の評価】
・基準
電磁波の基礎理論、光デバイスの動作原理、光通信システムについて理解し、説明できることを合格基準とする。
・方法
各担当教員が複数の課題またはレポートを課し、その平均点を評価に反映します。評価は100点満点で行い、60点以上を合格とします。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
必要に応じて講義中に紹介する。担当教員の指示に従って、講義に取り組むこと。
【参考書】
・低次元半導体の物理(J.H.デイヴィス著,樺沢宇紀訳,シュプリンガー・ジャパン)
・フォト二クス基礎(伊藤弘昌編著,朝倉書店)
・光・無線伝送技術の基礎と応用(前田幹夫ら著,コロナ社)
・FDTD法による電磁界およびアンテナ解析(宇野亨著,コロナ社)

【その他】
・学生へのメッセージ
光波工学と通信技術は現代の情報通信基盤を支える重要な分野です。本講義では、4名の教員がそれぞれの専門分野から光波工学と通信技術について講義を行います。電磁波解析の理論から光デバイス・システムの応用まで、各教員の研究・開発経験に基づく多角的な視点から学ぶことができます。基礎理論の理解と実用的な応用の両面から積極的に学習に取り組み、光通信技術の全体像を掴んでください。
・オフィス・アワー
それぞれの担当教員への質問や相談については、以下の方法で対応します。
・質問はメールやWebClassメッセージ機能等を通じて随時受け付けます。
・直接の相談を希望される場合は、教員の会議や出張などで不在の場合があるため、事前に連絡をお願いします。
・具体的な連絡先は授業内で案内します。

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