【授業の目的】
21世紀型医療を取り巻く実際と将来的展望について理解し、医療における倫理とその問題について理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
1.基礎医療倫理学 さまざまな医療の場面で遭遇する生命倫理に関して、哲学的思考体系の変遷など歴史的な点も含めて概説することができる。 2.ゲノムミクスと社会との接点 ゲノム情報と環境因子の相互作用を明らかにしようとする「ゲノムコホート研究」について概説することができる。また、今後、これらの研究成果をいかに社会に還元するか、あるいは社会がどのような成果を期待しているのか様々の事例を用いて考察することができる。 3.運動制御解説学 歩行運動に関して、脳および脊髄ニューロンの入出力パターンやリズムについての電気生理学的特性について概説することができる。 4.生命工学(大脳高次運動野と前頭前野の働き) 近年の脳科学の進歩によって、動作の選択・企画に脳がどのように関与し、さらに行動を制御するために前頭前野がどのように働くかが理解することができる。 5.生命工学(神経分化・発達・再生メカニズム) ヒトを含めた哺乳類の脳は、長い年月をかけて高度な進化を遂げて来た。この脳を含めた神経系の分化・発達のメカニズムについて、細胞内情報伝達物質についての分子生物学に基づいた最新の知見を概説し、神経系の障害や機能再生について解説することができる。 6.重粒子線治療 重粒子線治療に関して、治療の原理、特徴、適用部位、一連の工程について概説することができる。
【授業概要(キーワード)】
生命倫理、生活習慣病、運動制御解説学、大脳高次運動野と前頭前野の働き、神経分化・発達・再生メカニズム、重粒子線治療
【科目の位置付け】
医科学における最先端の話題を取りあげることにより、現代医療と医療の将来像について多角的に外観するとともに、生命倫理の重要性を認識する。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
医学系研究科の教員と非常勤講師がオムニバス方式で講義を分担する。プリントとスライドなどを中心に進める。
・日程
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
多くの講義が教科書ではなく、資料を中心になされるので、メモなどを取りながら受講すること。各自の責任において効果的な学習成果が得られるよう努力されたい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・予習のあり方:授業日程に予定されたテーマについて、予め疑問点などを整理してくることにより、授業の理解向上に役立つと思われる。 ・復習のあり方:講義における不明点はそのままにせず、担当教員に確認することが大切である。
【成績の評価】
・基準
・聴講し、レポートを提出することで出席と扱う。その回数が、全講義の4分の3以上であること。
・方法
・聴講態度、レポートの提出状況・内容について、各講義担当教員が100点満点で評価したものを平均して評価する。
【テキスト・参考書】
特になし
【その他】
・学生へのメッセージ
積極的な授業への参加を期待します。
・オフィス・アワー
なし
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