【授業の目的】
関数解析の基本的な諸概念に触れる ヒルベルト空間やバナッハ空間、行列解析の基本的な事柄について学ぶ
【授業の到達目標】
(1) ヒルベルト空間やバナッハ空間の基本的な諸概念(定義・定理)を扱うことができる。【知識・理解】 (2) 行列解析の入門的な事柄を扱うことができる。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
ヒルベルト空間、連続関数空間、バナッハ空間、特異値分解、一般化逆行列、行列不等式
【科目の位置付け】
この授業は理工学研究科ディプロマ・ポリシー2「理系プロフェッショナルとしての自覚と実践的な研究能力を身に付け、先端的な研究内容を理解し説明できる能力を有する」に関連する
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに
【授業計画】
・授業の方法
対面で講義を行う。講義中に、理解を深めるための問題演習および解説を適宜行う。
・日程
本授業は主要なテーマと順序は次のとおりとする。学生の理解度と計算の習熟度に応じて進度を調節する。
1回目 イントロダクション 2回目 ベクトル空間 3回目 行列と線型写像、固有値(ミニマックス表示など) 4回目 スペクトル分解、特異値分解、一般化逆行列 5回目 内積 6回目 ヒルベルト空間 7回目 リースの定理、直交分解 8回目 有界線形作用素 9回目 ヒルベルト空間の応用 10回目 ハーンバナッハの定理 11回目 ベールのカテゴリー定理 12回目 バナッハの逆写像定理 13回目 双対空間 14回目 行列不等式 15回目 まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義内容の理解を確かなものとするため、ノートの作成および問題演習などを各自に求める
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
前回までの講義内容を復習しておくことを期待する 配布する問題を解いて理解を深めること
【成績の評価】
・基準
以下の内容を基準とする。 (1) ヒルベルト空間やバナッハ空間の基本的な諸概念(定義・定理)を適切に説明でき、具体例を扱えること。 (2) 行列解析の入門的な事柄を適切に説明でき、具体例を扱えること。
・方法
講義中に問題を複数回配布する。 それらの問題を中心にしたレポート (100 %) により評価する。
【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。関数解析、特にヒルベルト空間論を扱う書籍が参考になる。参考書:日合 文雄・柳 研二郎「ヒルベルト空間と線形作用素」(牧野書店)、R. Bhatia、 Matrix Analysis; D. Petz、 Quantum Information Theory and Quantum Statisitics; etc.
【その他】
・オフィス・アワー
オフィスアワーは、当該講義終了後に行います。
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