数理学特論
 Advanced Lectures on Mathematical System
 担当教員:西岡 斉治(NISHIOKA Seiji)
 担当教員の所属:理学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野専門科目(数学分野) 
【授業の目的】
三角関数や指数関数などは初等超越関数と呼ばれるが,これは初等的かつ超越的な関数ということである.これら2つの性質を理解することを目的とする.

【授業の到達目標】
1)超越性や代数的独立性,微分体などの基本的な概念を理解できる.【知識・理解】
2)関数の初等性の定義と理論を適切に説明できる.【知識・理解】
3)超越性や初等性に関する具体例を計算できる.【技能】

【授業概要(キーワード)】
超越性,初等性,微分代数

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
この授業は,数理科学を専門とするものが研究テーマに合わせて必要となる知識・能力を身につけるために編成される科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
講義はテキストの一読を前提に板書による補足を基本とし,ほぼ毎回演習を行う.演習の内容は,その日の講義にもとづく.
・日程
1:超越関数
2:部分分数分解
3:超越拡大
4:超越次数の定義
5:超越次数の性質、微分環
6:微分イデアル
7:微分の拡張
8:初等関数の定義とLiouvilleの定理
9:Liouvilleの定理:補題
10:Liouvilleの定理:補題の証明
11:Liouvilleの定理:定理の証明
12:積分の初等性:定理
13:積分の初等性:例
14:まとめ
15:レポートの解説

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
1)講義前にテキストを読み,わからなかったところは講義中に質問する.
2)講義の内容をよく聴き,演習問題に積極的に取り組むことで理解を深める.
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)テキストで予習する.わからなかったところは,よく考えたり質問したりして加筆する.
2)演習問題の間違えたところは,きちんと復習し,解きなおしておく.

【成績の評価】
・基準
超越性,初等性,微分体などの基本的な概念を適切に説明でき,具体例を扱えること.
・方法
演習70点+レポート30点
演習点:ほぼ毎回演習を行う.各回7点満点.合計が70点以上の場合は70点とする.
※点数や単位について事後の相談には応じられない.

【テキスト・参考書】
テキスト:西岡斉治「代数的差分方程式―差分体の応用」数学書房

【その他】
・学生へのメッセージ
微分代数という、微分方程式の代数的理論の初歩になります。
背景には関数論がありますが、やることは代数的です。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を西岡研究室(理学部2号館5階505号室)において,週に1時間程度設けます.曜日と時間帯は
授業でお知らせします.

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