【授業の目的】
人間は高度な言語能力や学習能力を備え、文明社会を築き上げた非常に特異な存在です。しかしながら、遺伝子や生理的特徴の多くを他の動物と共有しており、生物の一種であることに変わりはありません。この視点から、生物学で明らかにされた普遍的な法則を基に人間社会を再考することは、重要かつ意義深い取り組みと言えます。本講義では、生物の社会がどのように進化し、維持されているのかを、進化生態学の観点から深く探求していきます。
【授業の到達目標】
1) 社会生物学に関する専門的な知識を身につけている。【知識・理解】
2) 社会生物学が関わる様々な現象を理解できる。【知識・理解】
3) 動物の行動を社会生物学に関する知識に基づいて説明できる。【知識・理解】
【授業概要（キーワード）】
この授業は，動物の行動を社会生物学の視点から読み解くことで，分野にかかわらず共通に求められる基盤的な素養，幅広い知識，多元的な視点・思考法を身に付けるための科目である（理学部理学科カリキュラム・ポリシー2）。
【科目の位置付け】
この授業は，動物の行動を社会生物学の視点から読み解くことで，分野にかかわらず共通に求められる基盤的な素養，幅広い知識，多元的な視点・思考法を身に付けるための科目である（理学部理学科カリキュラム・ポリシー2）。
【SDGs（持続可能な開発目標）】
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
【授業計画】
・授業の方法
PowerPointで作成した資料を用いて講義します。
・日程
[佐藤]
第1回 昆虫の社会
第2回 亜社会性
第3回 真社会性
第4回 多女王制 (ヤマヨツボイオオアリ等)
第5回 無女王制 (アミメアリ)
第6回 生体アミン
第7回 脳内ドーパミン
第8回 オクトパミンと協力行動
[廣田]
第9回 血縁者間の葛藤
第10回 親子の対立
第11回 利己的協力
第12回 直接的互恵行動
第13回 間接的互恵行動
第14回 利他的懲罰
第15回 複数レベル淘汰
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
理解が追いつかなかった点に関しては、自習して理解を深めてください。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
考書を一読するなど、4時間/週、予習しておくと講義の理解が早まるはず。
分からないことは積極的に質問すること。
【成績の評価】
・基準
講義内容の理解度を評価するレポート課題を出します。指定期間内に、指定したアドレスにメールで提出して下さい。
・方法
出席点 40%, レポート課題 60%
【テキスト・参考書】
テキスト:
WebClassに掲載するPDF等のファイル。
参考書:
長谷川寿一 他『進化と人間行動』東京大学出版会
松田裕之『環境生態学序説』共立出版
酒井聡樹 他『生き物の進化ゲーム』共立出版
トリヴァース RL『生物の社会進化』産業図書
※必ずしも購入する必要はありません。
【その他】
・学生へのメッセージ
毎回出席し,質問などで自分で学ぶ姿勢を積極的に示すように心がけてください。理解できなかった点についての質問は随時受け付けます。講義内容
のどの点に特に興味を持ったか、自分はその点についてどう考えたかなど、常に問題意識を持って講義に臨んで下さい。
・オフィス・アワー
集中講義なので、対面での質疑応答は講義の前後に行うのが確実です。講義時にお知らせするメールアドレスに質問を送って下さい。
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