素粒子物理学特論
 Advanced Topics on Elementary Particle Physics
 担当教員:新井 真人(ARAI Masato)
 担当教員の所属:理学部
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年、2年、3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義・演習
 開講対象:地球共生圏科学専攻(博士後期課程)  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
素粒子物理学の標準模型に含まれる問題点を理解し、その問題を克服する理論の候補である超対称性理論や余剰次元理論の理論的枠組みや現象論的側面を学習する。

【授業の到達目標】
1)標準模型のニュートリノ振動や暗黒物質の問題について説明することができる。
2)超対称性を持つ場の理論の構築の仕方を説明することができる。
3)余剰次元理論の模型について説明することができる。

【授業概要(キーワード)】
場の理論、標準模型、超対称性理論、余剰次元理論

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
課題を発見・解決するための高度な専門知識の修得(理工学研究科(理学系)博士後期課程ディプロマポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
素粒子物理学の基礎となる標準模型の基礎的事項について理解した後、標準模型を超える物理模型である超対称性理論、余剰次元理論について学習する。これら学習事項について受講生による発表を行う。
・日程
第 1〜6 回:標準模型の理論的枠組みと関連実験の説明、標準模型の問題点
第 7〜11 回:超対称性理論の基礎と超対称標準模型
第 12〜15 回:余剰次元理論とそれらに関連した実験との比較

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
受講者はテキストの内容について発表をしてもらうので、十分に下調べをしておくこと。また、発表の内容について議論を行うので、発表者以外の受講者もテキストを熟読してくること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
本授業科目では、以下の課題等を課します。単位制度の実質化のために、授業外における以下の予習復習等の自主的な学修に取り組んでください。
1)準備学修に必要な学修時間の目安は4時間/週です。
2)この講義の内容は場の理論が基礎となっているので、場の理論について理解できていない点がある場合は、その点についてよく復習をしておくこと。
3)講義で理解できなかった点は、参考文献、資料を調べて必ず理解できるようにしておくこと。それでも理解できなかった時には、担当教員に質問をすること。

【成績の評価】
・基準
以下の項目について適切に説明できることを合格の基準とする。
(1)標準模型の基礎的性質、ならびに理論に含まれる問題点
(2)超対称性を持つ場の理論の構築法
(3)余剰次元理論の代表的な模型の基礎的事項
・方法
講義における発表(80点)、レポート(20点)により評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:
Supersymmetry and Supergravity, J. Wess, J. Bagger, Princeton University Press
Topological Solitons, N. Manton, P. Sutcliffe, Cambridge University Press
参考書:
An Introduction to Quantum Field Theory, M. Peskin, D. Schroeder, Addison-Wesley Publishing Company

【その他】
・学生へのメッセージ
素粒子物理学の基礎となる標準模型から最新の話題まで幅広く扱う予定です。それゆえ、これらの知識を吸収できれば、自分の研究にも活かせてもらえると思います。
・オフィス・アワー
月曜日の13:00から14:30(理学部3号館403号室)。事前にメールでアポイントを取ってから質問に来ること。連絡先は講義で連絡します。

32920130-2025-21-38043