【授業の目的】
本講義では、人類全体に共通と考えられている心理的メカニズム,または文化圏ごとに多様化した心理的メカニズムについて取り上げ,なぜそのメカニズムが存在するのか,生活環境,文化的背景,科学技術への適応という観点から追及した研究成果について概観する。また,様々な属性(年齢,性別,職業等),文化圏の集団を対象とした実験や調査を実験室およびweb上で行うための研究実施手法(プログラミング,データ管理,倫理的配慮など),心理科学的な指標(反応時間,正答率,印象評定など)の計測技術やそのデータ解析手法についても説明する。
【授業の到達目標】
(1)人類全体に共通と考えられている心理的メカニズム,または文化圏ごとに多様化した心理的メカニズムを理解し、なぜそのメカニズムが存在するのか,生活環境,文化的背景,科学技術への適応という観点から説明できる。 (2)様々な属性(年齢,性別,職業等),文化圏の集団を対象とした実験や調査を実験室およびweb上で行うための研究実施手法(プログラミング,データ管理,倫理的配慮など)を理解し、適切に実施することができる。 (3)現代文明を生きる人類の行動データを分析し,環境,文化,科学技術への適応という視点で心理特性について考察することができる。
【授業概要(キーワード)】
心理科学、生理人類学、人間特性
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:26~50% D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25% D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
この授業は、人類学における評価指標と分析方法について心理科学と生理人類学の観点から考察し、専門分野における深化した知識の修得を目的に、体系的な講義と演習を行うために編成される科目である(地球共生圏科学専攻(博士後期課程)のカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 12.つくる責任つかう責任
【授業計画】
・授業の方法
以下の内容について、講義と演習を行います。教科書、講義スライド、補足資料等を用いて、解説します。
・日程
第1~2回 心理科学と生理人類学の関係に関する史的経緯 第3~5回 視覚情報処理と文化 第6~8回 研究手法(測定と分析) 第9~11回 応用と課題 第12~14回 演習 第15回 まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義資料以外の文献も読みなど、積極的に受講すること。 自らも関連する文献を探し、理解を深めることが望ましい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
事前に講義資料を熟読し、分からない事項および専門用語等を調べておくこと。理解できなかった事項などを復習し、次回の講義に臨むこと。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した目標を達成できたことを合格の基準とします。
・方法
(1)人間の特性を理解し、その重要性を理解できたか(30点)。 (2)心理科学的な指標の計測技術・データ解析手法を理解できたか(30点)。 (3)収集したデータを分析し、適切に考察ができたか(40点)。
【テキスト・参考書】
必要に応じて資料を配付します。参考書等については、授業内で紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
学際・総合領域(考古人類学)分野を専攻する学生を対象とした講義・演習です
・オフィス・アワー
オフィス・アワーは、水曜日の12:00~13:00(大杉尚之研究室、人文社会科学部2号館4階)です。
|