環境と人類の相互作用については、考古学や人類学で古くから議論されてきた大きな研究テーマである。加えて理化学分野との学術的な協働が必要である分野とも言え、その正しい理解と運用には広い知識と深い洞察力が必要となる。
（１）本講義では、「環境」と「人類」を切り口として、考古学や人類学の基礎理論や概念、現在の研究動向、及び主要な方法論を学び、広い知識を的確に考古学・人類学理論的関心に結び付ける能力を身に付ける。
（２）考古学、人類学で現在議論の中心になっている諸問題に対する多様な論点を理解することを目指す。

（１）アンデス考古学に限らず、多様な考古学・人類学の英語文献を読み込み、広い学問的視野に立って研究動向を把握することができる。
（２）自分の研究テーマとの接点を見いだし、自らの研究を先行研究の中で的確に位置づけることができる。

環境、社会変化、考古学、人類学、生態学、相互作用、理化学分析、学際研究、社会実践、景観

C-1．自分の意見をまとめて発表する機会がある。：1～25％
C-2．事前学習（下調べ、調査等含む）をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。：1～25％
A-3．習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。：26～50％

この授業は、社会文化システムコースの特別演習として、専門的な研究を遂行することができる深い知識と考え方の習得を目指すものである（社会文化システムコースのディプロマ・ポリシー DP2(1)）。

04.質の高い教育をみんなに
10.人や国の不平等をなくそう

・テキストを精読し、その内容をまとめて、レジュメやスライドを使って口頭発表を行ってもらう。発表者以外の聴講者には発表内容を要約・提出してもらう。
・一方通行の口頭発表ではなく、質疑応答によって進めていく。

１．ガイダンス(講義の流れと評価方法など)
２－５．環境と人類社会の変化に関する理論的な研究動向
６－９．環境と人類社会の変化に関する方法論的な研究動向
１０－１５．環境と人類の相互作用及び社会動態に関する研究と批判的検討
※少人数の場合は、受講者の関心や研究テーマ、現状にあわせて、変更する場合があります。

・受講者は積極的に授業に参加する。
・発表者はテキストを精読し、その内容をまとめてレジュメやスライドを使って口頭発表を行う。
・聴講者は漠然と発表を聞くのではなく、質疑応答や議論に積極的に参加し、発表内容を要約・提出する。

問題意識を持って、関連分野の論文・資料を渉猟し、自らの研究テーマや問題意識を明確にしていくように心がけること。

授業の到達目標で示した考古学・人類学の研究動向を把握しつつ、自らの研究を先行研究のなかに位置づけながら、授業での活動に積極的・能動的に参画できていることが合格の基準となる。
（１）資料を読みこなし、自身の研究の位置づけを把握する。【知識・理解】
（２）研究動向を理解し、自らの研究テーマに応用できるようになる。【知識・理解】

テキストの要約(50%)および口頭発表(50%)に対する評価点の合計をもって評点とする。

Daniel Contreras (ed.)
2017 The Archaeology of Human-Environment Interactions: Strategies for Investigating Anthropogenic Landscapes, Dynamic Environments, and Climate Change in the Human Past. Routledge.
Matthew I. J. Davies and Freda Nkirote M' Mbogori (eds.)
2013 Humans and the Environment: New Archaeological Perspectives for the Twenty-First Century. Oxford University Press.
その他、授業内で随時紹介する。

文献を読みこなし、議論をすすめることで、広い視野で研究を位置づける能力を高め、自身の研究課題に活かしていきましょう。

・木曜日13:00～14:30（オフィス：［人文社会学部３号館 702］）
・事前に電子メールでアポイントメントをとること。