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 神奈川大学 :髙城 玲 


学生FD懇談会

神奈川大学では、学生が大学のFDに直接参画するFD懇談会を今年度試行的に開催した。学生の意見を聴く機会は、 これまでも「学生生活実態調査」や「神大トークセッション―教職員と学生による<大学改善>意見交換会」などで一部行われてきた。参画する学生の主体は、 教育支援センターが支援する学生組織「神奈川大学UD(University Development)委員会」である。今年度は、これまでの延長線上に、各学部代表のUD委員に参加してもらった。

今回は検討項目を「カリキュラムの内容(授業改善を含む)・学修方法・学修支援又は学修成果」と「施設・設備」の2つに絞った。 主に教職員側が日々の仕事や業務、これまでの経緯の中で、なかなか気づきにくい視点や、気づいており対応に乗り出してはいるが十分ではないようなポイントが、 本学で授業を受け、大学生活を送る学生側の視点から、実体験に基づいた意見として提示された。いわば大学を支える主役でもある学生の率直な意見が示された懇談会となった。

提示された意見の中には、事前に予想されたように、断片的で個人的な要望も一部含まれた。しかしながら、そうした限定はあるものの、 学生側からの率直な意見として首肯させられる内容も多かった。一例を挙げれば、「シラバスには専門用語が多く使われており、履修前にあらかじめ読んでも理解できない」という指摘は、 学生側の視点としてもっともであろう。教員側としては専門用語を使わないシラバスを書くことは至難の業でもあるだろうが、それを受け取る学生側の視点も合わせてシラバスの記述や形式を考慮する必要性を改めて考えさせられた指摘であった。

教職員側の視点からFDや大学を考えるのみならず、一方向からだけでは見えにくい問題に関して、その主役でもある学生側の視点からも光をあてることによって、 複眼的な視座から総合的にFDや大学改善に向けて検討していくことはやはり必要なことだろう。外部からの要請でシラバスの形式を整えること以上に、教職員が日々面と対する学生に向き合うことが、 FDの出発点でもあることを改めて実感させられる機会となった。今回の試行的な学生FD懇談会が、そうした学生側の視点を共有し、学生と向き合うひとつのきっかけとなることを期待したい。




   
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