「学生による授業改善アンケート」の活用について
本学では、平成15年度から学生による授業改善アンケート(以下、アンケート)を実施しています。
アンケートの項目は教員と学生がともに、教育改善によって教育の質の向上に取り組むという観点から設定されています。
昨年度のアンケートの学生の回答率はWEBによる回答に変更したこともあり、回答率が減少してしまいました。
あらためて、学生、教員ともに、授業改善の目的と意義を理解し、授業改善に取り組むことが必要であると感じています。
昨年度のアンケート結果からは、
学生の意欲を高める授業の効果に関する項目の平均評価点は4.3〜4.5(最小値1、最大値5、点数が高いほど肯定的に評価している)となっていて、
学習支援の工夫やシラバス内容に対する評価、さらなる学習アップへの貢献について、学生から高い評価を受けていることがわかりました。
他の項目についても高い評価点となっていて、多くの学生が意欲的に授業に臨み、
専門知識や技術の習得という授業の目標を達成できたと考えられます。
現在この調査結果の活用については、科目ごとの集計結果を教員にフィードバックするとともに、
教員はアンケート結果をもとに次年度の教授方法、開講方針など具体的な改善点をシラバスに明記して、授業改善につなげています。
筆者もいくつかの講義や演習、実習を担当させて頂いていますが、学生からの授業評価について謙虚に受け止め、
改善すべき点は積極的に改善するようにしています。アンケートを通して、授業の目的やねらいの説明が不十分であると学習効果が薄くなってしまうことを実感し、
反省するとともに授業方法を改善するようにいたしました。講義であっても双方向性を意識して、学生からのフィードバックを積極的に受けることで学生の学びが深まり、
授業内容もブラッシュアップしていくのではないかと考えています。
本学は保健、医療及び福祉のヒューマンケア専門職養成を使命とする大学です。高い専門性を持ち、
患者や利用者、その家族に貢献できる専門職になるためには、その大前提としてコミュニケーション力や共感力が必須であります。授業を通して、知識や技術はもちろんのこと、
双方向性の授業を通して、学生には「人と人とが関わる」うえで大切なことは何かということについても深く真剣に学んでほしいと願っています。
そのような授業が提供できるよう、筆者自身研鑽を積み、学生の声にしっかりと向き合っていきたいと思います。