「授業改善のためのアンケート」改善の取り組み
文教大学では、現在、「授業改善のためのアンケート」の改善を進めている。
今回のその取り組みについて紹介したい。
アンケート改善の目的は大きく2つである。
1つは、授業に対する学生の取り組みを多面的に把握し、授業の改善に活用することである。
従来のアンケートでは、教員のスキルや授業満足度の測定に重点が置かれていた。
しかし、本学における授業評価・満足度は総じて高く、授業改善の手がかりをつかむ手段としては不十分であった。
そこで、他大学の取り組みを参考に、学生の授業評価への取り組みを測定するための質問をいくつか追加した。
具体的には、「シラバスを読んで履修選択したか」「授業の予習・復習にどの程度の時間を当てたか」「授業内容の理解を深めるためにどのような活動を行ったか」といった質問である。
新しい調査票に基づくアンケートは令和元年度から実施しているが、学生の授業時間外での取り組みが質・量ともに不足していることが(予想どおり?)判明した。
もう一つの目的は、アンケートの調査結果を大学全体として活用することである。
従来、アンケート結果の活用は授業担当者に委ねられており、組織的な活用がほぼ行われていなかった。
この点に関してはまだ議論の途中である。授業アンケートの結果を大学レベル、教員レベルの両方で有効活用することが主眼である。
目下の懸念は、コロナウイルス感染拡大の状況である。
遠隔授業全般に対する評価を共通のアンケートで尋ねることを検討している。
感染が収束し、秋からは対面授業に復帰することを願いたい。
また、コロナ禍で緊急避難的に採用した遠隔授業だが、今後平時においてもその活用が模索されていくことになるだろう。
そうなると、改めてアンケートの質問内容を見直すことも必要になるかもしれない。