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 高岡法科大学 : 朴木 智司


新型コロナ渦−悪戦苦闘の就職活動

  今年度は、春先から新型コロナウイルスが猛威を振るったため、どの大学も最新の感染状況に目を光らせ、日々変化していく社会状況に合わせた大学運営に苦心されたのではないでしょうか。 本学でも遠隔授業の導入が急激に進み、クラスルーム(Classroom)?、ズーム(Zoom)?、ミート(Meet)?など、耳慣れないアプリケーションソフトを右往左往しながら導入する先生がほとんどでした。 今までの教育を見つめ直す良い機会になりました。

 また、新型コロナの影響は教員の教育面だけに留まらず、学生たちの学生生活や就職活動にも大きな影響を及ぼしました。 特に就職活動を開始しようとしていた4年生にとっては、従来の就職活動の進め方を根本的に見直さなくてはいけない状況におかれてしまいました。 従来なら就職活動が解禁される3月に、連日のように開催されていた企業説明会がほとんど中止され、ようやく5月頃から就職活動が再開されたものの、遠隔での面接や会社説明会へと開催形態が大きく様変わりしてしまいました。そのため、対面での面接やグループディスカッションを想定し準備を進めていた学生たちに、不安が広がり、就職活動の進め方の変更を余儀なくされたのです。

  その結果、指導する我々教職員もその対応に苦慮することになりました。 たとえば、スマホだけしか所持していない学生に対し、スマホを利用した遠隔会議を練習させようとしましたが、通信状態が悪く、突然、通信が途切れてしまうような状況が多発しました。 通信が安定しない学生は慌てて、下宿でのWi-Fi環境を整えるためプロバイダーとの契約や工事の申し込みを行いますが、予想以上に時間がかかり、操作に慣れさせることができない学生が続出しました。 たとえ通信環境が整っていても、今度は画面に向かってどのような目線や表情で話せばよいのか悩みが尽きません。

  この状況にうまく順応し、本番のWeb面接にこぎつけても、整備したはずの通信環境が突然悪くなり、回線が途切れてしまったり、音声だけがでなくなってしまったり、画像が止まってしまったりと、思いもよらない状況の連続だったようです。 このような状況にある程度配慮してくれる企業がある一方、責任を全て学生に押し付けるような企業もあるようで、学生たちの中には本当に理不尽な採用選考を強いられた学生もいました。 就職活動を悪戦苦闘しながら乗りこえた学生には「よく頑張った!!」と賛辞を送りたいと思います。

  さて、本学では昨年度まで、6年連続で就職率100%を達成してきましたが、今年度は終盤に来ても未だ内定が出ていない学生が数人残っています。 そのような学生の内定をバックアップするため現在、私も黒のスーツに身を包み、会社訪問を必死で行っています。 先日、学生の採用について話し合うため化学薬品関連企業を訪問した際、本学の3年生にばったり出くわし、学生からひと言、声を掛けられました。


「先生、てんしょくがんばってください」
「えっ、天職・・・? 転職・・・? どっちなんだろう?」
不思議な1年がもうすぐ終わります。



   
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