Japanese/Englishリンクお問い合わせ

特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

週刊・授業改善エッセイ
つばさとは?
つばさ連携校
事業内容
FDカレンダー
週刊・授業改善エッセイ
あっとおどろく大学事務NG集
 
 

 了徳寺大学健康科学部 整復医療・トレーナー学科 :山本 清 

 当学は理学療法、柔道整復、看護の他に、保健体育教員や養護の教員、アスレティックトレーナー、保健師などを養成し学生の将来を支える資格取得に趣きをおいた実学志向の専門職大学です。新浦安の地に開学して今年で16年目になります。これまで柔道ではオリンピックへの出場が6名(北京・ロンドン大会)、世界選手権大会は延べ33名の関係職員が選出され世界でも活躍し、現在も東京オリンピックへ向け金メダルの獲得を目指し、日本国民のみならず、世界の人々に感動を与えられるよう代表選手らは日々邁進している最中です。
 
さて、政府は昨年1月に国内初の新型コロナウイルスによる感染者を発表し、2月には安倍総理により全国の学校へ一斉休校の要請が下されました。国内のみならずWHO(世界保健機関)のテドロス・アダノム事務局長は3月11日、新型コロナウイルス(COVID-19)を「パンデミック(世界的大流行)」と認定しました。さらに政府は4月7日に7都道府県を対象に「緊急事態宣言」を発令して教育現場では、かつて経験したことの無い対応に迫られました。日本の医学史に残る1ページとなるような年と記憶されるのではないでしょうか。誰もがこれほどの世界的な禍になるとは想像をしていなっかったのではないでしょうか。コロナ禍の影響は今まで行われてきた「あたりまえのこと」の全て、例えば講義・講演、研究活動、会議・集会や部活・サークルなどが延期または中止となりました。当学も急遽「遠隔授業委員会」を立ち上げ、教職員や学生に対し「オンライン授業」の対応に追われた次第です。昨年の前期は最後までオンライン授業を続ける方針となり、講義形式の科目と演習・実技系科目の入替えなどの調整を行いました。調整は教員間のみでは不可能であり、まさに職員との連携で混乱はあったものの難局を乗り切り達成することができました。また、FDの一環として「オンライン授業:ZOOM対応」授業アンケート(学生・教員)を実施し、今後の方向性について新たな発見や課題がありました。これこそがコロナ禍で解った財産でした。これらを教職員間で情報共有し引き続き授業改善に役立てなければならないと考えます。
 
 本年度の前期からは対面授業中心の路線に戻すものの、当分コロナ禍の終息が見込めない状況下にあり、これからどうなってゆくか専門家でも正しい答えを持っていません。
 細胞生物学者の永田和宏氏は『コロナ時代をどう生きるか』〜未知との遭遇に自分で考える力を〜と題し、今までは何かあったら誰かが助けてくれる、そうゆう社会に我々は生きて来たのだけれどコロナに罹っても誰も助けてくれない。未曾有のことが起きるかも知れない、ではどうするか。自分で考えて行動する以外にないという。いかに正しい知識を取り入れ動くか。こういう時、フエイク(偽)情報があふれるのは歴史をみてもそうであり皆、恐怖に陥って誰かにすがりたいという気持ち、その情報が「本当か嘘か」ではなくて「(自分は)こうあってほしい」という情報にながされてしまう。それがマスコミ側からもで非常に危険です。「石鹸で手を洗いなさい」と言われるから手を洗うのではなく、我々の細胞膜を纏っている脂肪は石鹸に弱いから石鹸で洗うことでコロナウイルスを不活性化するには一番いい最初の選択であること。相手を知ることが最大の防御になり、そういう報道をするべきです・・・と、述べておられます。
 
 "FD"を担当する者として、今まで押し付けられた概念で捉えていたかもしれません。学生アンケート調査(満足度?)によると、@わかりやすさ A授業評価の結果を反映させた授業 B丁寧な解説資料 これに日々邁進していけばよいのでしょうか。 学生の満足する授業に目をとらわれすぎていないだろうか。対面授業に移行し、学生の元気な表情を見た際「良い授業と思える本質的な要素は何なのか」、あくまでも私見であるが、大学は学生が社会で将来の生き方を模索していく過程であり、教員も学生と共に学び続ける姿こそが重要ではないでしょうか。

   
  Copyright 2009 Yamagata University higher education research project center , All Rights Reserved.
 
このホームページに関するご意見・お問い合せは、山形大学教育開発連携支援センターまで。
山形大学 教育開発連携支援センター 〒990-8560 山形市小白川町一丁目4-12
TEL:023-628-4720 FAX:023-628-4836 k3cen@jm.kj.yamagata-u.ac.jp