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 帝京平成大学:FD委員会副委員長 :小松 俊哉 

 オンライン授業公開の取り組み−公開研究授業実施の立場から−

 2019年の年末から瞬く間に世界中に広がった新型コロナウイルス感染症には大学の授業も大きな影響を受け、本学においても、各教員がオンラインでの研修を受講しながらオンライン授業の準備を行い、2020年4月中旬の前期授業開講に至った。6月上旬の分散登校が開始されるまでは、完全にオンラインによる授業が行われ、6月以降も一部の実習科目や演習を除いてオンラインによる授業が行われた。後期も実習科目を除き、対面授業とのハイブリッドでオンライン授業が継続された。
 私は昨年度まで、本学FD委員会の公開研究授業実施部会長を務めており、このような状況下において2020年度公開研究授業の実施そのものを危ぶんでいたが、オンライン授業を公開してさまざまな情報を教職員間で共有することは大学が社会的責任を継続的に果たすための観点から重要であると考えた。その結果、多くのオンライン授業がオンデマンド方式で行われていた状況に鑑み、オンライン授業の公開をオンデマンド方式で行うこととした。オンライン授業の公開は勿論初めての経験であり、公開講義資料の著作権などにも配慮しつつ、関係の先生方のご意見を伺いながら大学事務局とも協力して公開研究授業実施部会で様々な検討を行った。その結果、教員が教育支援システムとして既に使用経験があったmanaba(注)を用い、オンライン授業公開のコースを設定し、参観者が通常授業の学生のような立場でオンデマンド公開授業を参観することが最適であると判断した。しかしながら、従来、対面授業で全教員が授業を公開していたように、オンライン授業をmanaba上で全教員が公開を行うことはシステム運用上困難であることが予想されたことから、各学科から公開授業を推薦していただき、3キャンパス合計で前期は34科目の授業を、後期は44科目の授業を公開することができ、総閲覧回数(参観回数)は前期1,519回、後期876回であった。他キャンパスの授業の参観も容易であったことから、対面授業の参観者数と単純な比較はできないものの、前年度に比べて多くの方に参観していただくことができ、おおむね好意的な感想をいただいた。
 今回の新型コロナウイルス感染症パンデミックは、2021年7月現在、収束には至っていないが、今回のオンライン授業公開が今後も大学が社会的責任を果たすための一助となることを願っている。
 注 manaba − 正式名称は manaba course2 。株式会社朝日ネットが提供するクラウド型教育支援サービス。

   
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