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週刊・授業改善エッセイ
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 人間総合科学大学 保健医療学部 事務局 : 松本 聖史

 新型コロナ情勢下での効果的な学びにつながる時間割編成

新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、令和2年度から本学でもオンライン授業が実施されるようになった。具体的には、オンライン会議ツールZoomを活用してリアルタイムで行うLive授業と事前録画された授業動画を視聴するVOD(Video On Demand)配信による授業である。従来行われていた対面授業に、それらの新たな形式が加わったことで、授業の進め方が変わり、教員のICTスキル向上が求められるようになった。と同時に、時間割編成にも大きな変化をもたらした。
 キャンパスで対面授業が行えるようになった後も、本学保健医療学部では、対面授業とオンライン授業を組み合わせて実施している。実施される授業のクオリティは担当教員の努力と工夫に依るところが大きいが、そもそも授業は学生の能動的な参加があって初めて成り立つものと思う。「学生の受講しやすさ」を考慮した時間割編成は教務担当事務局職員としての私の課題となった。
 当該学科・学年対象の授業は、対面授業の日とLive授業の日を分けて組んでいる。つまり、学生がキャンパスに通学する日と自宅で授業を受ける日が分かれるようになっていて、自宅にいる日は予習・復習や課題への取り組みを重点的に行うなど、学生もメリハリをつけて学ぶことができるのではないかと考えている。
 講義系科目はオンライン授業をメインとしているものも多いが、その場合でも当該科目の全授業回の中で一定回数は対面授業を混ぜるような時間割組みを強く意識している。オンライン授業のみの構成だと、教員と学生が直接対面する機会がなく、授業を行う側が様々な工夫を凝らしたとしても、どうしても一方通行になる。受講人数が多ければ多いほどその傾向がさらに強まる印象で、そうなると必然的に学生は受け身になりがちだ。対面授業を交えることにより担当教員と直接「会う」という基本体験ができるだけでなく、グループワークやディスカッション、小テストの実施など、オンライン授業では実施に制約のある内容も授業に組み入れることができる。
 対面授業のみで実施していた頃と比較すれば、時間割の編成上の難しさと調整に要する時間は増したが、授業の手段や選択肢が増えたことは学修効率アップの面で大きな可能性がある。授業改善の前提として、学生が授業参加しやすい時間割編成は肝要で、教務担当に課された重大タスクである。取り巻く情勢の変化があったことをむしろチャンスとして捉え、効果的な学びにつなげられるよう、より良い時間割の編成にこれからも尽力していきたい。
            

   
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