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週刊・授業改善エッセイ
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 青森中央学院大学 看護学部 : 福士 裕紀

 学生の成長に必要なことは何か

脳神経外科医である福島孝徳医師の著書に『闘いつづける力 現役50年、「神の手」を持つ脳外科医の終わらない挑戦』という本がある。この中で、福島医師は自身の思いを「人生にideal(最高)という状態はありません。これで極めたと思っても、必ず上があるのです。私は日々、上を目指していきます。」「一日一日、少しでもいいから進歩したい。」「どうやったら自分の手術がもっとよくなるかをいつも考えています。それをやめたら私の成長は止まってしまいます。」などと記している。これは一人の医師としてだけではなく、専門職として働く看護師においても必要なことであると考える。看護職の養成を担う一人としては、将来的に看護専門職として働く学生にも、このような気持ちをもって、日々の講義や演習、実習に取り組んで欲しいと願っている。なぜなら、やりたいことを明確化し、それを追求し続けることは、その人自身を成長させることに繋がると考えているためである。誰でも“やりたいこと”を持っている学生は少なくないと思うが、大切なのは、実際にそれを追求し続けられているかではないだろうか。日々の課題に追われることなく、自分の本当にやりたいことと真摯に向き合えている学生こそ、看護専門職になってからも学び、成長し続けることが出来るのではないかと考える。
 学生自身の主体性や目的意識が明確化のみが学生の成長に影響するのかと言えば、それだけではない。学生にとって次に大切なのは “どのような師匠(教員)にめぐり会えるか”だと思う。優れた看護専門職(教員)との出会いは、看護専門職を目指す学生にとって、とても重要なことであると考える。医療だけでなく、看護も科学であることから、実践の中で“患者さんを救うために求められること”をいかに伝えられるかが、看護教員に求められる。内容は多岐にわたるが、知識や技術、経験、判断力、そして患者を看ることへの覚悟もその中の一つである。看護専門職者として、必要な「知識・技術」だけではなく、「知恵」も患者さんに伝えることができ、患者さんを思いやる「こころ」を持ったプロフェッショナルになりたい…と学生自身が感じ、学生から目標としてもらえるような教員でありたいと思う。患者や家族、地域で勤務する看護専門職、そして大学教員といった様々な人との関わりから、自身の“やりたいこと”を明確化し、より具体的な目標を持つことは、学生自らの学びを促し、成長に繋がるものと信じている。
 昨今のコロナ禍により、オンラインが活用されるようになったが、看護においては実践が重要であり、オンラインでは十分な補填ができないことも多いと考えている。従来の教授法を用いることが出来ない場合の効果的な講義・演習・実習の在り方について、今後も向き合っていきたい。
            

   
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