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週刊・授業改善エッセイ
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仙台大学 : 賞雅 さや子

オンライン授業と保育実習指導

今や当たり前となったオンライン授業。コロナウイルスとの付き合い方もいろいろとわかってきたこの頃は、対面とオンライン、それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら、上手く使い分けていらっしゃる先生方も多いのではないだろうか。
 私が担当する保育者養成の学科の授業でも、この3年間は保育実習も含めてオンラインでの対応を余儀なくされることが多かった。この分野では保育現場からの要望として「人格形成」が強く求められる(中には保育学や教育学の知識等は現場で教えるから大学ではとにかく礼儀と常識を身につけてきてほしいという声すらある)こともあり、特に実習前指導では、どの養成校でも身だしなみ、マナー、態度などを、なぜ保育現場ではそれを求めるのかの意図も含めて、丁寧に指導して実習先へ送り出す。ライブ配信とはいえ、それがオンラインでしっかりと伝わるのかについてかなり不安を感じながらの授業であった。   
 保育者養成関連の科目や実習の授業におけるオンラインの影響については、今後さまざまな手法を用いてその評価がなされることとなるだろうが、個人的な実感としては「オンラインでの実習指導は難しい」というのがまず正直なところである。必要な事項を、対面型よりさらに詳細かつ丁寧に、伝え方や提示資料の工夫もして、熱量も込めて伝えているつもりだが、何故か肝心なところが伝わっていない、コロナ以前ではなかったような実習のトラブルが起こるということを何度も経験した。
 全国保育士養成協議会が出している『保育実習指導のミニマムスタンダードVer.2「協働する」保育士養成』(中央法規出版、2018)では、保育の専門性は「座学のみでの習得は不可能であり、また実学のみでも不可能」で、その往還性が実習の最重要な理念であり、「実習指導」なくして「有効に往還性の機能を発揮することは難しい」としている。
 経験や実証を踏まえつつ、オンライン授業と実習指導について検討を重ねていくことが目下の課題である。
              

   
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